女子高生りえりーの隠しておきたい秘密の穴とは?
下ネタかと思ってましたけど、そう来たか……。
(以下ややネタバレあり)
針の穴からワームホール、法の抜け穴までありとあらゆる穴が
出てくるのでジャンルは異世界転送というより「ごった煮」でしょう。
それかジャンル「穴」
だからってアナウンサーとかだじゃれやめようよ……。
と思いきやアナウンサーがキーマンだった!
なんというどんでん返し!
とかないでしょうか、とかくいいキャラです。
肝心のわたるが鳥の巣穴に入ったところまで読みました。
ところでずっと気になってたマカロニの穴なんですが、
この世界を救うようなそんな秘密はないですよね?
まさか穴がほんとに出来るとは思わなかったのです―。りえりーはとある商社の新人社員。鳥の羽を拾ってペンにしようかといろいろ考えている姿をあこがれの上司、黒田穴太郎に見られてしまう。恥ずかしい、消えてしまいたいと思った瞬間。 ぽっかり穴があいてりえりーは別の世界に飛ばされてしまう。そこは穴があったら入りたいという言葉が現実化してしまう世界だった。あちこちにある穴。突然現れたどこか見覚えのある謎の少年とりえりーを追いかけてきた黒田との三角関係。さて、りえりーは元の世界に戻れるのか。謎の少年の正体はという童話のようなお話。あちこちにある穴はその人の恥ずかしさでサイズと深さが変わるという世界で元の世界に戻ろうと恥ずかしい体験を何度も試すりえりーのメンタルの強さに感動しました。
最初は、よくある異世界ものの小説だと思って読んでいました。
ド底辺にいた主人公が、顔を上げ、歯を食いしばり、成長していくその様子は……こう言ってはなんですが、まだ若く、勢いばかりが目立つ文章ながらも目を惹かれ。どんどん読みすすめられました。
それが、おかしいと気づくのは最後の数話。
文章が緻密に変わり、読み手はまんまと物語の中へ引きずり込まれるのです。
悔しさと、切なさと……ほんの少しの希望を抱いて。
物語は終局を迎えます。
ぼくが、最後に得たものと、あなたが得るものは違うかもしれない。
でも、確かに同じ物語をみたぼく達は、同志となるでしょう。
是非あなたにも読んで貰いたい。