揺れる心と桜花、そして月夜の告白

恋愛物で難しいのは男女関係や移ろう心の有様だと個人的には思っております。そして人間の複雑な関係や心理描写が苦手な私は中々に手が出せない分類でもあります。
しかし、此方は人間の心の変わり方を気難しい変化として捉えず、あっさりとした流れで自然と変化を受け入れるという心変わりが返って魅力的でした。
人間には誰しもが憧れと呼べる対象を抱く事はありますが、それが恋慕へと発展するとは限らないという典型例を描いた恋愛小説でございました。
また本文もスマート且つ短めに纏められているおかげで、サクサクと読める点も嬉しい所です。時間に忙しく、そして爽やかな恋愛小説を読みたい方は一度読んでみて下さいませ。

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