短い中に登場人物たちの心の変化や状況の変化が、よく表現されています。また、それが登場人物たちがかかわっている「花」や「書」などといった人の内面を表わすものが効果的に取り入れられ、読者を引き付けます。そしてこのコンテストの鍵となっている15㎝が、きっかけとなっているところも、見事でした。 一話15分程度。絶対に損はしません。
明と暗、王道と邪道、伝統と革新、愛と恋。様々な対立軸を用いて一人の男の子の、二人の女の子の間で揺れ動く心を描いた学園青春群像劇。ほのかにビターテイストのある作風で、様々な経験を通して自らの恋愛観を探し求めるのを、三人の目線で描いてあり短編でここまで凝縮できるのかと感心します。書道や華道、茶道といった日本の伝統に触れつつ、それもまた物語のひとつの軸として展開していくのも面白かったです。
素晴らしい。
和の心。日本人ならば誰しも胸に響く、華、茶、香、書。この厳かな、凛とした空気が持つ強い光と暗い影。そんな世界が見事に表現された、芸術のような作品です。三角関係の面白さ。明と暗のコントラスト。恋と愛。その意味。そして、華、茶、書。現在の私が思う「三道」。複雑にすべての要素が絡み合う、実に深いストーリー。是非とも皆様へご覧になっていただきたい。
人を好きになる事への心の葛藤が際立つ、恋愛短編☆読み手にも深く考えさせられる「投げかけ」が潜んでいます。人それぞれ、色々な解釈はあると思いますが、『恋』と『愛』に対する考え方の一つが、この短編の中で美しく表現されています。個人的には、この後の「キャスト達の行方」も期待したくなる一作。恋と感じた時、恋で視界が狭くなっている時、恋を失いかけている時。愛に溺れている時、愛に悩んでいる時、愛に疑問を持った時。読めば、何かのヒントが得られるかもしれません☆