そして青年は風になる――

 その地には、滅ぼされた亡国があった。国の名はアガルト。国を失った人々は、ならず者となって侵略者たちを襲う強盗団と成り下がる。
 そんな強盗団『アガルトの夜明け』に、1人の青年と少女がいた。
 人を殺すことしかしらない青年イヌと、人を殺すことができない少女ネコ。
 『アガルトの夜明け』で畜生のように扱われながらも、暗殺という訓練を通じて2人は絆を深めていく。
 そしてイヌには、ネコには言えない秘密があった――
 自身を支える『約束』とネコとの絆に苦悩しながらも、やがてイヌは自由を得るために自身を支配するアガルトの夜明けに反旗を翻す。
 全ては、かけがえのない少女を守るために。
 青年は少女を救い、自由な風になることができるのだろうか。
 

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