かつて中学二年生だったすべての大人たちに読んでほしい物語

※1章読了時点の感想です。後々追記するかもしれません。

他にレビューをされている方々もおっしゃっているとおり、まずは世界観の作り込みがすごいなと思いました。
このあたりはだきまくら様が詳細なレビューをされているので省略しますが、ファンタジーものにありがちな「まあ、魔法がある世界観なんで」的な曖昧なものは何一つありません。
この作者さん、どんだけ勉強されてるんだろうと読みながら思いました。
作者さんの執筆に対する誠実な姿勢に、私も見習わなければならんと気持ちを改めたところです。

次に素晴らしいのが戦闘描写。本当に勉強になります。ありがとうございます。
迫力と緊迫感を保ちつつ、くどくない程度に丁寧なバトルシーン。
登場人物同士の掛け合いもちょうど良く、ほしいところにほしかったものが出される感覚がとても気持ち良かったです。
個人的に好きなのが
・気張らないといけないシーンでいつも呼んでいるあだ名でなく本名を呼ぶ
・逆境に立ち向かう前に行われる軽口のたたき合い
というものなので、11~12話は本当に最高でした。ありがとうございました。
また、魔法を行使する際の詠唱もめちゃくちゃにカッコいいです。
私の心の中の中学二年生が手を叩いで喜んだり、小躍りしたりする程度に最高でした。

『失われた才能』のタイトル回収も鮮やかだった1章。
メインパーソンである二人の目指すところが明らかになる中、暗躍する人物の影も見え始めました。
今後がどうなるのか、2章も楽しみです。

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