舞台は中世フィレンツェ。抜群なセンスのミステリーと魅力的な人々。

ミステリーファンには、ご馳走のような上質の正統派ミステリー。
物語が進行するにつれて、謎が謎をよび、いつのまにか中世フィレンツェの住人になったように物語の中に引き込まれる。

実際の登場人物と架空のキャラクターを上手く物語の中に登場させていてリアルな感覚を持たせている。

セリフまわしが、とても洒落ていて、作者の想像力の力量を感じさせる。キャラクターの設定も魅力的で、いつか一緒にお酒でも飲んでみたいな・・・などと思ってしまったほど・・・。

そして肝心なミステリーの構成。
文章にほとんど無駄がないことが素晴らしい!
読者への謎の問いかけが巧妙で、決して途中でやめられない。

情景や情感がとてもよく伝わり、格闘シーンのスピード感は映画を観ているよう。

ミステリーファンにはもちろんのこと、ミステリーはあまり読まない・・という読者の方々にも、超!お勧めの作品です。


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