闘仙クヌギは鬼よりこわい

作者 栄織丞

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★★★ Excellent!!!


 闘仙椚とはぁ俺様のことよ!
 そんな歌舞伎の大見得が聞こえてきそうな痛快怪異譚です。

 異界との扉が開き現世に鬼や妖怪・妖魔が溢れた魔府、東京。
 仙人として修行を積んだ主人公が時に人間、時に妖怪の側に立って事件を解決していくストーリー。見所としてはやはり多彩にして魅力溢れたキャラクター達でしょうか。

 徳の高い僧侶にして大学助教授、魂食らいの妖魔でありながら主人公を慕うヒロイン。
 そしてやたら生活臭が漂う魑魅魍魎ども。怪異を日常とし、対抗策を模索しながらそれでも逞しく生きていく人間たち。

 そこは混沌でありながらある種の秩序が成り立った世界。人外が人と共存する魔府なのです。そして闘う仙人は旧世界を懐かしむでもなく、人を喰らうからといって妖魔を全否定もしません。なぜならば…彼は単なる殺戮専門のダークハンターではないからです。
 
 東洋よりの怪異譚を愛する人に、おススメです!

★★★ Excellent!!!

「魔界都市新宿」とか好物だった私にはたまらない話です。
妖魔と人間が生きる街で起こる事件を独特の世界観で描いています。
独自のオカルトに対する設定による雰囲気作りはすばらしい。
特にプロローグの文体は、格別の雰囲気を醸しています。

あなたもこの伝奇の世界を味わってください。

★★★ Excellent!!!

作者の前作「人虎探偵 相賀赫真」は人に交じってワータイガーの暮らす世界を舞台とした探偵ハードボイルド小説でしたが、今作はよりハードに、そしてよりスリリングな世界観の伝奇サスペンスに仕上がっています。

もうね、「鬼」と人間とが暮らす東京の暗部を舞台に、「闘仙」が鬼と人との狭間で活躍する――これだけでだいぶたまらない上に、作者の確かな筆致がそれを実に魅力的に、そして臨場感たっぷりに描き出します。


北区=鬼多区とか、新宿と書いてフルヤド、鬼と人間とがもっとも多く接する無法地帯とか、そうした言葉遊びにもニヤリとさせられるし、なにより見せ場のかっこよさ! ケレン味にあふれる設定と台詞とあいまって、サスペンスフルな展開から一気に空へ抜けるような爽快感があります。


いやー面白い。わくわくしながら読み進めています。
完結したとのことですので、最後まで楽しませていただきます。

★★★ Excellent!!!

ですが、私のいち推しキャラは仏理学者の碧川先生です。
このかた、恐ろしく人ができている。
ひとができているだけでなく、非常に信仰に篤く、その言動に一切の矛盾がない。

そんな徳の高い先生が出てくるこの小説、ぜひ皆さんお読みになってください!

バトルも、かっこいいぞ……!

★★★ Excellent!!!

「中華ファンタジー読みてぇ! というか仙人とか道教ファンタジー読みてえ!」という時に、仙人タグに引き寄せられて手にとった本作。
 神秘が復活し、様変わりした魔都東京を舞台にした現代伝奇で、そこにおわすは倭(やまと)仙術を使う闘仙クヌギ。探していた道教世界の神仙ではないけれど、伝奇バトルを描き出す筆致には確かな実力が! こいつはおもしれえ!

 わりと貪欲に並べられた種々のヒロインと、それにも負けぬ独特の味わいがある男衆。プロローグから登場するミタチさんがメインヒロインと言っていいのでしょうが、自分はマジモンの聖人・碧川先生も推したいですね。ほら、聖人ってエロいじゃないですか(冒涜的発言)。
 でも一番可愛いのはミタチだと思います。変なの食べたらぺっしようね!

★★★ Excellent!!!

 あらゆるジャンルを書き分け書き抜く氏の新作、これは是非と拝見しました。数あるカクヨムコン3の参加作品の中で、読みたいなと思った作品の一つです。その内容は、一言で言うと「怖い話だなあ」に尽きます。ドッキリもスプラッタもグイグイ押してこないのに、淡々とした中で登場人物達の独特な理が貫かれています。恨みを請け負い殺し、俗世の闇を生きるために殺す。妖魔や魑魅魍魎の息衝く空気の中、常軌を逸した戦いが描かれていました。まだまだ序の口、始まったばかりですが…この期待感には是非と思いました。注目作です!