夕暮れと彼女
「手をつなぎたい」
右手を差し出しながら告げる。眠りかけの太陽はオレンジソーダのようだ。
「……つなぎたいの?」
「ああ」
彼女は無言で両手を覗き、真上に伸びをしてとてとてと横に並んだ。
「ん」
俺の左手に彼女の小さな右手が絡まる。甘酸っぱい気持ちがしゅわしゅわと弾けていきそうだ。
隣の君はどんな顔をしているのだろう。彼女の横顔は橙色に染まっていた。
口元が緩む。既に沈んだ夕日に、心の中で「ありがとう」と伝えた。
【200文字】演技派な彼女 さつきやまい @kurakuragogatubyou
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。【200文字】演技派な彼女の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます