眠っていることは、ここに存在しないわけじゃないんだね。意識はここにあって、ほんとは参加しているのかもしれない。めっちゃ唐突な出会いなんだけど、脱力しながらもかわいくて。いちいち詩人な宇宙人の一言が、とてもいい。SFであって、究極の恋の話。絵本にも似合ってると思うの。
お気軽!? な、S(少し)F(不思議)恋物語です。ほんとうにお気軽なのか、はたまた宇宙規模に大物なのか。あまり深く考えずに絵本を読むような気持ちで味わいたい作品です。隣の席の友人、いい子だったなぁ〜(´-`)
私は宇宙で、宇宙は私眠る歌姫の声は空間も時間も超越し、宇宙に響いて彼に届く。それは終わりのようで、始まりのようで。これは、個と全をつなぐ、壮大な宇宙と恋人の物語。
この短さの中でこれほどまで壮大な話がありえるのかっ? というのが最初の感想です。そして、柔らかくテンポの良い文体と眠り姫の可愛らしいキャラクターが相まって、どんどん先に読み進められます。中盤で宇宙人君が登場してからはいっきにアクセルを入れてフルスロットルで話が進みますが、柔らかい文体はそのままに最後まで安心して読み終えることができます。眠り姫の眠りの意味を知った時、僕たちは宇宙の壮大さを垣間見ることができます。手塚治虫的とも言える素晴らしいファースコンタクトSF短編でした!!
予想外にSFしていて軽い驚きが。SFマインドを感じつつ、風変わりな恋をする二人をニヤッとしながら見届けたくなる、可愛らしい一作です。でもね、スケールは大きいんですよ。意外とね。
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