エピローグの言うように、これは20世紀までに描かれてきた作為的で妄執的な未来像では無く、様々な進歩と革新の末に、世界の色々な"いままで"と"これから"が分かってきた21世紀、2010年代の今だからこそ描ける、リアルな未来像、未来観であり、これは、一種の思考実験の記録のようであった。とってもナチュラル。
「ディストピア」と聞くと、地獄の様な管理社会を連想する人が多いと思う。だが、この作品で語られる国々はそうではない。大抵の場合、住民は幸福の中に生活している。中には失敗例はある物の、そういう場合も息…続きを読む
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