現代女工哀史

現代日本の働く女性の、リアルな姿のひとつが表現されています。文体は軽めで読みやすく、主人公の生きづらさや苦悩が息詰まるように伝わってきます。途中、現実の上司と想像の上司が一緒になって彼女を責め立てるところが、小説ならではの工夫で素晴らしいと思います。彼女の一歩踏み出す先が、ぜひそちらではなく、また新たな方向性に向いてくれたら…と願わずにはいられません。