たしかにゾウが落ちてくる状況は絶望的です。生きているよね?ゾンビじゃないよね?親友だよね?これから消えてしまう中、親友とのやり取りが印象的です(おそらくほとんどの人が、体験した感覚だと思います。うまく言えませんが)終焉の世界で足掻いていた彼女の決意は、次のシーンで悲しいものに変わってしまいます。全体的に「悲しい」と思ったのですが、いろんな人に見てほしいのです。独特な世界観が好きな人、衝撃的なラストの作品を探している人、心が切なくなる終末系をお求めの人、以上の三つに該当していなくても、是非読んでみてください。
ヒピティホピティ……恐ろしいです。これは………………
『ピンクのゾウが飛んでいるので絶望的だと思った』――。ひじょうに訴求力のある一文から始まるこの物語は、また『ピンクのゾウが飛んでいるので絶望的だと思った』というワードの中に全ての内容が集約されているといってもよいでしょう。迫りくる終焉。儚く美しい関係はいつか壊れてしまう。飛来するピンクのゾウは何を表象するのか――。遣る瀬ないような、同時に騙されたような読後感が素晴らしいです。
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