二人の雰囲気、とても和みます。テンポのいい会話に、料理を通して仲を深める二人。「恋」とはまた違う、特別な想い。こちらも自然と笑顔になってしまう、そんな物語を、是非。
うぉー、九尾じゃなくて七尾だよぉ。七尾線だよぉ。かめさんがてけてけ歩いてるのが、かわいいー。コーフンすると、語尾がヘンテコになる彼女がかわいいの。地図を右、とか、左って言うのもすっごくわかるー。大抵、男の人に、それは東? 北? って訂正されるよね。山か海か、どっちがすきか、どっちの出身かってだいすきな話題の一つ。私はめっちゃ山だから、海の人にあこがれるんだけどやっぱり山の人との方が落ち着く。一穂ちゃんの 空色レシピ、これ別冊でほしいです!あ、クイズの答え、コーラだよー。
お国自慢を絡めた美味しい作品。テンションの上がったヒロインの一穂がいい味を出してる。どじょうの唐揚げに笑う。結末がすこしほろ苦くて、でもどこか一穂らしくてそれも好き。
始めは結末にえっ!?と思ってしまいましたが、読めば読むほどいい味が出てくるような物語です。きっと楽しいことも辛いことも、そういう経験の積み重ねが今の笑顔に繋がるのでしょう。そう思わせてくれる物語です。
中盤までの流れがどうなるのかなぁ~と思って読んでいたら、今回もまたやはりラストで持っていかれました。おばあちゃんが作ってくれた思い出の味、そして自分で作る料理そのものが思い出の……という多重構造に、人生の苦みが現れているようです。その苦みがスパイスとなり、人の作る料理に味わいを与えているのでしょうね。美味しいだけでなく、その美味しさを生みだす人の深みが表現された、素敵な物語でした。
ヒロインが芸術家タイプのほんわかガールで、こっちまでほんわかしてきます。彼女との思い出は温かくもあり爽やかもあり。それこそ空色のように澄んでいるように感じました。 美味しい話&恋の話コンテストということで料理と地域ネタがお話に出てきますが、料理と地域性というのは切っても切れないものでそれらが物語に上手く溶け込んでいました。ごちそうさまでした。
一穂ちゃん、一歩間違えたらウザがられそうな性格なのに、なぜかかわいい。なんでだろう。七尾とか長野とか、個人的にゆかりのあるところがたくさん出てきたので、勝手な親近感が湧いてしまいました。あぁー、お腹すいた。
ほんの数年前までは作れなかった料理。それを今作れるのは、当たり前ですが頑張って何度も作ったから!!そして、その上手くなるまでの時間に一人で挑んだ人もいれば、誰かと挑んだ人もいるでしょう。本作は、二人の絆を時間というソースで絡めた、まさに料理のような作品だったと感じました。