ねことわんこ

うめ昆布茶

初対面と第一印象




彼の第一印象は










『とりあえず全然喋らない人』












。。。

















大学進学の為、一人暮らし(といいつつ学生寮生活)を始めてはや数日。


部屋の壁はコンクリートの為そこまで薄くないはずなのに

廊下から聞こえてくる楽しそうな笑い声。









「完全に乗り遅れた」











初めての大学での講義も数日後に控え、

まだ特に友人もできておらず。


かといって、外から聞こえる笑い声の発生元に参戦する勇気もなく

自室で1人SNSで寂しさを紛らわす今日この頃。












「とりあえず、なるようになるっしょ。」











寂しい気持ちを紛らわす為に

1人つぶやき目を閉じた。











。。。










「有愛ちゃ〜〜ん!

今日上のフロアのロビーでみんなでご飯食べるけど、一緒に来ない〜〜?」












完全に大学生活乗り遅れたと思っていた

あの日からまた数日後。






寮での新入生歓迎会に参加し、

見事数人の友人を勝ち取った

私、「栗原 有愛」は

今まさにその友人の1人に食事に誘われている。









「いいよ、用意したらすぐ行くから先行ってー。」







友人と別れ、自室に戻り

とりあえず使うであろう食器を持って上の階に向かう。









私のいる大学寮は

元々大学が工学系である為女子が極端に少ない。

その為、私の部屋がある階のみ女子フロアで

他の階は全て男子のフロア。




流石に女子のフロアは男子禁制だが、

逆に女子は男子の部屋にさえ入らなければ

フロア自体には入ってもOKという

何とも緩い規則の寮なのである。






フロア向かいながら、軽く私の紹介をしとこうか。



名前は栗原 有愛(くりはら ゆあ)

名前は可愛いが見た目と比例しないと言われ続けて19年。

至って普通のどこにでもいる女子である。









元々工業高校出身で、そのまま高校から学んでいた建築を学べる大学に進学した。





何故工業高校に進学したのかと言われると、

母子家庭で女手一つで育ててくれた母の影響がとても大きい。







要するに、手に職をつけなければと思ったのがきっかけ。







まぁ、その辺の話は追々しようか。













「有愛ちゃん遅いよ〜〜」


「そこまで時間たってないでしょうが」








さっき私を誘ってくれた友人。

たまちゃんこと、「中村 環(なかむら たまき)」







たまちゃんに急かされつつ、ロビーのテーブルに持参した食器を置く。







「お?初めましてだよねー」







知ってる顔もあるが、初見もちらほら。

軽くお互い自己紹介しつつ、みんなでご飯を作り始める。









フロアごとに給湯室があり、そこで調理ができるのだが、

火力が壮絶に弱すぎて料理どころじゃないので

みんな大概一人暮らし用のIHを持参する。








みんなでワイワイ料理をし始めた時、

ふとまだ喋ってない人物がいる事に気付いた。









猫背でずっとスマホとにらめっこしてる。

童顔で、多分ついこの間まで自分と同じく高校生だったのだろうなという雰囲気。








実際は1つ上の先輩であり、

そして、今後この物語で重要なポジションになる人物だったりする。









そう、これがわんこの様な今の私の彼。

「河村 拓眞(かわむら たくま)」との出逢いである。










。。。


初めまして、うめ昆布茶と申します。

ここまでお読み頂きありがとうございます😊


初の投稿だったので、

作者の実話を書いてます笑

ちなみにこのわんこな彼とは、大学を卒業した今でもお付き合いしています(^^)


次の話は付き合う前のやりとりを書けたらなと思っていますので、

お楽しみ頂けましたら幸いです。

では、また次回お会いしましょう♪























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