概要
心臓に、『花』が咲く病。それを、『恋』と呼んだ。
誰もが一度はかかる病。『恋』。
心臓に咲いた花は、宿主を苦しませる。
父が死んでから、さんざん世話になったナミに、僕は――――。
心臓に咲いた花は、宿主を苦しませる。
父が死んでから、さんざん世話になったナミに、僕は――――。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★ Good!読めば胸が苦しくなる……
これは「誰かに校閲・しっかりとした(略」用の辛口レビュとなります。
物語の描き方が上手でした。
父と母の花と病、そして恋を引っかけて最後まで流れていく。物語に詰め込む情報量と、結果の文字数が丁度良いバランスです。
ただ問題なのが、なかなか上手なので悪い点が巧妙に隠れてしまっている。
一見すると悪いように見えないのに、引っかかる。違和感がある。それがこの小説の大きな問題点です。
ちょっと時間をかけて分析しました。この小説が愛おしいから辛口になります。決して貶す目的でない、愛があるからだ! としっかり受け止めてからお読みください。
まずさわり。中学三年生で初めて恋を知る、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!昔を想い出す
ネタバレを含みますので、閲覧に気を付けて下さい。
この小説の一つのポイントは、祖母が諭す恋の芽生えにあるように思う。それはきっと、主人公は女性心が分からないから、同姓であるおじいさんではなく、おばあさんが伝える必要があったのかもしれない。よくよく考えてみると、お父さんも早くに亡くなっている。老賢者、というとおじいさんのイメージが強いのだが、おばあさんのところに一つこの小説の独自性があるのだろう。主人公以外は女性ばかりだ。
最後に残念だったのが、菊の花というのが、主人公とナミの間では何の花だったのだろうか、ということである。僕も知識不足かもしれない。菊とはなんだったのだろうか。