公国の秘密

オクタヴィア帝国の壁と呼ばれる、アクライド公国は騎士が国を守る。従騎士となったルーカスは、ある日隊長に呼ばれ、第一公子であるアーロンと面会させられる。年幼き公位継承者には、国を揺るがす秘密があった。

ルーカス・ローリー・M・オブライエン、二十三歳
従騎士になったばかり。兄弟の多い農家の出で、妥協と少しの期待で入隊。アーロンとは騎士見習いだったときに会っていて、そのときに妥協を捨て、心から国に仕えることを、アーロンに仕えることを望んでいた。

アーロン・カティーナ・S・アクライド、十三歳
オクタヴィア帝国属国、アクライド公国の第一公子。年齢より小柄で細身。幼き日から騎士見習いに混じって、こっそりと修行していた。年子の異母弟がおり、よい公子、よい兄で有名。
だが、アーロンには大きな秘密と目的があった。