「金八先生」みたいに立派な先生が出てくるわけではなく、生徒が出てくる場面もかなり抑えられていて、教師同士や教師と管理職のやりとりが中心の一風変わった教師もの小説。
職員会議だけでなく、県の教育委員会での研修の様子や自己申告書をめぐる教員と管理職のやりとり、定期試験作成をめぐる教師同士のやりとりなど、今までの「教師もの」ドラマや小説にはたぶん出てこなかったのではないかと思われる場面が登場する異色の教師もの小説。
実録路線と言ってもいいと思う。
なお、本作の作者が書いた『ぼくは強迫性障害』という書籍化作品も読んだが、本作の方が作者の持ち味が出ていて面白いと思った。