ぼくは底辺高校教師をして心が壊れました

作者 tsutsumi

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★★★ Excellent!!!

他の人のレビューにあったけど、この作品は退職小説という形容が合っているような気がする。
「自分はこの仕事が合っているのだろうか」といろいろ考えて、最終的に退職に至る。という話は、けっこう身につまされるようなところがあり面白い。
この作品もなかなか面白かったし、これからこういうタイプの小説がいろいろと出てくるかもしれないと思った。

★★★ Excellent!!!

この小説は、一人称で書いてあり、作者の実体験が書いてあるような雰囲気があって私小説と言ってもいいと思う。
私小説と言えば、病気・失恋・貧乏がテーマだという時代もあったようだが、この小説はそうではなく、職業生活における困難をテーマにしていて、最後に退職してしまうという流れである。
「退職小説」という分野があるかどうか知らないが、そういったタイプのものとして分類できるかもしれない。
他の人のレビューにもあったが、職員会議とか自己申告書とか教員の研修といった、今までの小説ではあまり取り上げられなかったことが書いてあり面白かった。

★★★ Excellent!!!

「金八先生」みたいに立派な先生が出てくるわけではなく、生徒が出てくる場面もかなり抑えられていて、教師同士や教師と管理職のやりとりが中心の一風変わった教師もの小説。
職員会議だけでなく、県の教育委員会での研修の様子や自己申告書をめぐる教員と管理職のやりとり、定期試験作成をめぐる教師同士のやりとりなど、今までの「教師もの」ドラマや小説にはたぶん出てこなかったのではないかと思われる場面が登場する異色の教師もの小説。
実録路線と言ってもいいと思う。
なお、本作の作者が書いた『ぼくは強迫性障害』という書籍化作品も読んだが、本作の方が作者の持ち味が出ていて面白いと思った。

★★★ Excellent!!!

第1章は、いわゆる底辺高校の職員会議の様子や教員および管理職の考え方・しゃべり方等が非常にリアルに描かれていて、興味深かった。
第2章も、教員を10年くらい勤めた主人公の心象風景らしきものが、夢や幻なども使いながらうまく描かれていて、やはり非常に興味深い。現代という時代を、教育現場の描写を通じてうまく描いている作品だと思う。

★★★ Excellent!!!

同僚の教員間の対立、管理職への不信感、教員としての自分との対峙。
そしてかつての自分とは随分様子が異なっているような、眼前の生徒たち。

そんな複雑な要素を職員会議という場に詰め込んで進んでいく物語です。

いわゆる「底辺校」の先生たちの苦労や考えに触れることができ、興味深く読み進めました。

先生たちが何を考えどう思っているか、皆さんも興味がありませんか??

※第1章に関するレビューです。

★★★ Excellent!!!

 「職員会議」の章は非常に構成が整っていて、学校の職員会議を題材にしてうまくストーリーが組み立てられている。なかなか面白く、情報小説としても私小説としてもよかった。
 しかし、本当に筒美君が本領を発揮しているのは、まだ連載中だが「九年後」の章だと思う。この章も確かに情報小説でもあるのだが、私小説的な部分がより前面に出てくる。夢や幻を使って作者の異様な情念がぶちまけられ、迫力がある。