第48話


 

 春休みに入るなり、真央は、自分の家に遊びにきた、未希と波奈からある相談を受けていた。




「二年生になっても、一緒に学校に行くかどうか?」


「「うん」」


「なんで?今まで通りでいいじゃん」


「よかった」




ホッと息を吐く二人に、真央は呆れて質問した。




「まさか、私が二人から離れてくと思った?」


「「うん」」




未希と波奈大きく首肯くというおまけ付で、同時に返事した。




二人の返事に、苦笑しつつ、真央は自分の気持ちを吐露した。






「そんなわけないでしょ。むしろ、私は二人が離れてくんじゃないか心配してたのに」


「はあ?何を根拠に?」


「そうよ。私らそんな薄情者に見える?」




今度は、未希と波奈それぞれから、言われる。






「見えません」


「でしょ。そんな真央には、お仕置きだあ」




未希は、言うやいなや真央の背後にまわると、脇をこちょこちょしはじめる。




「あはは。やめてーごめんなさい」


「もう、あんな事言わない?」


「いいませーん。だからやめてー」




未希は、こちょこちょするのを辞めると、真央のベッドに座る。




「なんか、お互い変な心配してたね」


「うん」


「二人と出会ってなかったら、今普通に学校生活送れてなかった。ありがとう」


「別に、お礼言われる事じゃないよ。言っとくけど、兄さんに頼まれたから友達になったんじゃないからね。なんでか、わからないけどね。自然と友達になりたいって思ったからなんだよ。」


「私もなんか、この子といたら毎日楽しいかなって思ったんだよ。だから友達になったんだ」


「そっか」




二人から、自分と友達になった理由を聞いてホッとする。




「話変わるけどさ〜、二年生になったら、色々あるよね」


「何故か、二年に一度しか行かない遠足とかね」


「修学旅行とか、職場体験もね」


「修学旅行は、楽しみだけど、職場体験は、面倒だよね」


「まあね。なんか色々やる事あるみたいだし」




三人は、二年生になったら色々ある行事について、部活の先輩から仕入れた情報を交換しあった。




こうして、今の友達と一緒に過ごすのは永久に続くものでは、ないかもしれない。


生前まえの自分なら考えなかった事だ。


妹の理不尽な理由で、女子に生まれ変わってしまったけど、今となってはよかったと思える。


後悔しないように、今を生きていく。


ありがちだけど、実は、一番難しいのかもしれない。真央は、そう思うのだった。


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俺は妹の理不尽な理由で女子として生きてく事になりました。 猫田 まこと @nekota-mari

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