これもまた、青春のひとつの姿と思う。筆者様の、誰か大切な人への静かな愛情と憧れが感じられるようなあたたかい作品でした。
隙間の期間とでもいうのだろうか。甘酸っぱい思春期(作中の言葉を借りれば春季発動機)と、苦味を帯びた大人の間。まさに果汁を絞り入れたオレンジジュースのように、爽やかさと少しの苦味を感じる、そんな期間を優しく表現している作品。どこか涼し気な印象を感じるのも良いなあ。私の大好きな作家(名前を出すのは失礼かもしれない。洒落た伏線と少し変わった能力を持つ人物をよく登場させる素晴らしい作家)に通じる部分があって、あ、この作者の作品は追っかけたいな、と純粋に感じました。
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