第二話「薄い本(二日目)(途中まで)」

 再び、玉座の間


「今回は、フミケでウスイタカイ本を……」

「何の略かは想像つくけど、灯油からハードル上がりすぎじゃねーか!あと前回の報酬詐欺忘れてねぇぞ!」

「当人同士の反りが合わぬとあれば仕方あるまい。代わりに、そちらの国の通貨で適正な報酬を支払った筈だが」

 その額、500円。

「灯油入れなら適正だけど納得いかねぇ!」

「勇者は強欲であるな……」

「勇者とか言いながら、ただのお使いだろ!」

「勇者とはそういうものではないのか?」

「微妙に反論しづらいのが辛いところだ……」

「やるのか?やらぬのか?この依頼を見事果たしたならば、領地を与えよう」

「領地……安定収入……やるか……」

「それでこそ勇者!」

 だが俺は、もっとよく依頼内容を確認すべきだったのだ。


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外に出られる俺が世界最強 碌星らせん @dddrill

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