第4話 デビュー記念イベント

 今度メジャーデビューを記念して私の大学で運営しているライブハウスでplaneTのデビュー記念イベントをやることになった。軽音楽部でそのイベントの手伝いをすることになった。


「裕紀さん、このアンプはどれにつなげばいいですか?」


「千聖のギターにつないでくれ」


「わかりました」


「奈那子、ほい、シールド」


「ありがとう翔也」


「ごめん、遅れたー!」


「桜さん、美亜さんお疲れ様です」


高倉桜さんは4年生の元部長。ドラムを担当している。大学で1番の美人と言われるほど綺麗な人だ。

原田空さんは3年生。ベースを担当している。可愛らしくて童顔でいつも高校生と勘違いをされるらしい。

この二人は私とバンドを組んでくれている。


「奈那子、今日練習あるよね」


「はい、ありますよ。」


「すみませーん!遅れました」


今来たのは私と同じ1年生の山口美亜。ギターを担当している。美亜は玲奈さん目当てでこの部活に入ったというのを部活に公言している。


「美亜、1年生は1時間前に来る約束だろ」


「そんな怒らなくたっていいじゃん、翔也だって前遅刻してたじゃん」


「今日は玲奈さんのバンドのデビュー記念イベントなんだからな!俺が運営しっかりやらねーと!」


「だから気合入れてメイクしてきたの!玲奈さんの晴れ舞台だし、おしゃれしたかったの」


「お前なぁ」


「まあまあ、争いはそこまでにして準備するぞ」


「はーい」







『planeTの皆さん入られます』


「奈那子!玲奈さん相変わらずかっこいい」


「そうだね」


「裕紀、桜さん準備ありがとうございます」


「お前の晴れ舞台の準備できるなんて光栄だよ」


「お安い御用よ」


「ありがとう、お前らも準備ありがとうな」


「はい!玲奈さんのために頑張りました」


「遅刻してきたくせに」


「翔也!」


「奈那子さん、ありがとう」


「千聖くんもライブ頑張ってね」


「うん!奈那子さん少し耳かして」


「なに?」


「このライブ頑張ったら飯つれてってくださいね」


「うん!いいよ!先輩にまかせなさい」


「やった!」


「千聖、この前のあの子に懐いてるじゃん」


「そうだな」


「玲奈のお気に入りの子は誰よ」


「光稀さん、そんなのいませんよ」


planeTのギター担当の古川光稀さん。良亮さんと同じ大学で4年生でバンドの最年長。


「俺的あの子可愛いと思うんだけどな」


「興味ないですね」


「なら、俺はー」


「千聖、練習始めるぞ」


「はーい!奈那子さんまたね」


「うん」


planeTの練習を見ることは貴重な体験だ。


「始めてくれ!」









planeTのデビュー記念イベントはライブ会場に入り切らないほどのファンが押し寄せた。いろんなテレビ局からも取材が殺到した。


planeTというバンドはここから大きく飛躍することになる。




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