第3話 偶然
花音と別れ、ゲームがしたいとうずうずしながら帰路を歩いていた。
CDショップに立ち寄るとplaneTのポスターが大々的に貼られていた
「planeTかっこいいよね!」
「私、千聖くん推し。あの歌声とルックスには惚れる」
「玲奈でしょ!あのドラムの上手さはほかのバンドにはないよ、それに超かっこいいし!」
「(人気あるな。あっ、新しいBLCD出てる買っちゃおうかな)」
レジに商品を出そうとした時誰かと同時に出してしまった。
「すみません!っ!」
その人物はまさかのまさかのまさかの今一番会っては行けない人物玲奈さんだった。
「…………」
「どうぞ!!!先にどうぞ!!!」
思い切りBのLのCDを見られてしまった。玲奈さんはすごく嫌そうな顔をしていた。
「先に買えば」
「あ、ありがとうございます」
穴があったら入りたい気分だった。
私は会計を済ませるとさっさと店を出た。
「(最悪だ!!!よりによってオタク嫌いの玲奈さんに見られた!!お、落ち着けきっともう顔を合わせることはない。それなら別にいいじゃないかな)」
「おい」
「へ、は、はい…(なんで追いかけてくるのー!!!?まさか……私のこと…)」
「商品忘れてた。」
「あ、ありがとうございます(そうですよねー!!!)」
「買うのは自由だ。でも、俺がいる時に買うな。不快だ。俺はオタクが嫌いと前に言ったはずだが。」
「ごめんなさい…(え、私なんで謝ってるの…)」
なんか急にむかついてきた。
「玲奈!お前急に店からいなくなるなよ」
「悪い」
「あ、君確か玲奈の部活の後輩ちゃんか、って!なんで泣きそうな顔してるの!」
「あ、いや!なんでもないんで!これ、ありがとうございました!失礼します」
「ちょっと!………玲奈なにやってんの?」
「何もしてない。」
「まぁいいけどさ、女の子泣かせるのはどうかと思うよ」
さっき声をかけてくれたのはplaneTのベース竹谷良亮。ファンからはりょうと呼ばれている。他大学の3年生で玲奈さんとは大学合同のライブで知り合いそこで仲良くなりバンドを組むことになったらしい。
しかし、あんな理不尽に言ってくるのは本当にひどい人だと思った。
私は今までより玲奈さんが苦手になった。
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