あなたが嫌いな私

JIRO

第1話 苦手

 私、石神奈那子はゲーム&アニメが大好きないわゆる「オタク」女子です。今年の春から大学生になり、更にオタク活動に熱が入ってます。自分の大好きなキャラクターがギターを弾いているのを見て軽音楽部に所属したのです。私は歌うことが好きなのでギターボーカルを担当している。(日頃カラオケでアニソンで鍛えてるため)先輩は優しい人がいて充実しているはずなのですが、唯一部活で嫌なことがあります。今、前から歩いてくる無表情の男の先輩が原因で


「邪魔」


「ご、ごめんなさい!!!(ひぃぃぃぃ)」


とこのように何かと冷たい。この先輩は私の2つ年上の大学3年生ドラム担当笹塚玲奈さん。玲奈さんはただの大学生ではない。

最近メジャーデビューした【planeT】というバンドのドラムをやっている。メジャーデビューしたてだが人気は高くCDは月間1位になるなど絶大な人気を得ている。バンド自体の人気もあるが、特にメンバーの中では玲奈さんが一番人気がある。


玲奈さんはバンド活動が一層忙しくなったので軽音楽部をやめることになったらしい。


私は玲奈さんがやめることが悲しくもあったがホっとしている部分もあった。


「玲奈」


今、玲奈さんに声をかけたのは部長の3年生須田裕紀さん。


「なに」


「退部するのに他の部員に何も言わないのか」


「…今までお世話になりました。」


「こちらこそ」


「裕紀、部活は任せた」


「おう、任せろ」


私は裕紀さんに話しかけた


「玲奈さんほんとに辞めちゃうんですね」


「あぁ、あっちのバンド活動の方が大切だし、忙しいしな」


「そうですね」


「でも、玲奈さん辞めて奈那子は嬉しいんじゃないの?」


割りこむようにして話に入ってきたのは私と同学の岩崎翔也。


「そうなのか?」


「こいつ一回玲奈さんにキレられたんですよ」


「翔也……思い出したくない思い出だからそれ」


「なんかされたのか?」


「いや、そんな大したことではなかったので」


「裕紀さん聞いたことないんすか!?玲奈さんとなこの話。結構有名ですよ?」


「ちょっと!翔也!」


「悪い悪い」


「まぁ、話したくないことなら無理に話さなくてもいい」


「すみません」


私が玲奈さんのことを苦手な理由それは



彼はオタクが嫌いだ。



前に私がこっそりアニメのグッズがかばんに入っているのを玲奈さんに見られてしまったのだ。その時に言われた


「趣味は自由だ。でも、俺はオタクがこの世で一番嫌いだ。」


そんなこという必要がないのに言ってきた玲奈さんは相当性格が悪いと思う。


だから私は彼が苦手だ。














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