読了後,きっと胸が苦しくなる

有名な、切り裂きジャックのお話ですが、私が今まで読んできたものとはほんの少し趣が違いました。
猟奇的な、殺人というものを明確に理解してそれを楽しんでいると言う彼へのイメージが揺らぎました。

このお話のジャックが、生まれた頃から誰かから愛情をもらい、育っていればこんな悲しい出来事は起こらなかっただろうか、彼女が健康であれば更生も可能だったのだろうか、それとも心の奥に存在する綺麗を追い求めることは誰にも止められなかったのだろうか、ともしもの世界を考えて救いを求めてしまうほどに悲しくもあり美しくもある話だと感じました。

来世では、幸せであることをついつい願ってしまいます。

※ネタバレを含むか微妙なところなので「あり」としておきました