少女は「悪魔」を伴い巡礼の旅に

 純真無垢に育てられた修道女のルナリアは、「悪魔」ラグナスと巡礼に旅立ちます。

 不殺生を貫くルナリアと、悪魔とも言える力を持つラグナスの組み合わせが面白いです。本作の戦闘シーンは、巨大ロボ物にカテゴライズされるべきもので、戦慄を覚えるような熱さがあるのですが、同時に対話シーンでもあるのです。
 キャラごとに異なる価値や世界観がぶつかる場所で戦闘が起きる……だからでしょうか、単純な力の衝突ではなくて、文章にどこか暖かさみたいな物を感じます。

 旅の過程での出会いが、衝突に始まり、対話、理解に進む様子に好感が持てました。
 ルナリアとラグナス、ふたりの旅の先にあるものが何なのか、続きが気になります。

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