昭和レトロな下町銭湯がラブコメの舞台。このシチュエーションは新鮮だ

 ばあちゃんが経営する地元密着な下町銭湯の番台を手伝う男子高校生、そこへクラスメイトの女子がお風呂に来る―― 青春ラブコメの舞台として、【松乃湯】なんていう銭湯を持って来る時点で、ずるいと感じました。文章力も含めての感想ですけど、巧いです。
 読者へのサービスシーン(読んで確かめよう)は、もちろんですが、物語が進むとキャラ造形がしっかりしていて、読み応えのある作品と感じました。物語の舞台として、下町銭湯をこんな感じで使えるのか? と感心しました。
 健全な諸兄だけではなく、広い層にお勧めできる作品と思います。