とある食堂店の店長『間田木リョウコ』と、除霊を生業とする『稲荷屋トウカ』が繰り出すドタバタコメディです。
リョウコの店にはタイトル通り悪霊や都市伝説などが多く集まり、それをトウカ……ではなくリョウコの料理で除霊していきます。
料理で除霊? 摩訶不思議に思われますが言葉通り。リョウコが腕を振るって作った料理に満足し、自ら昇天していくのです。
その描写はまさにお見事。読んでいるこちらにも食欲を促すほど! ダイエット中の方はご遠慮くださいとありますが、まさに読んでいるだけで『食いたい』と思わせてくれます。
短話連作形式というのもありますが、きっぷのいいリョウコの性格や、軽快なツッコミ役のトウカのトークもあって読みやすい作品となっています。
この作品の何が凄いかって言うと、飯テロです。
作中に登場するお料理が、すごいのです。気っ風が良い女主人リョウコさんが作る定食が、本当に美味しそうに表現されているのです。
それと、巫女服少女トウカをはじめ、登場キャラの食べっぷりが気持ちよい。おかわりの連続です。素晴らしいです。
文章で味覚や美味しいを表現するのは、非常に難しいんです。それをこうも鮮やかにやってしまうとは、この飯テロ作品は、やばいです。
具体的なメニューについては、ネタバレになるので言及しません。みなさま、読んで確認しましょう。ぜったい、作中のお料理ネタを試したくなって、スーパーに食材を買いに行くぞ。