幸福と残酷の二面性

クリスマス。良い子にはプレゼントが届きます。
仲の良い家族は皆でディナーでも楽しむのでしょうか？
恋人達は甘い一夜を過ごし、仲の良い友人たちは、騒がしくも楽しい夜明けを迎えるのでしょう。
クリスマスは幸せに満ちた素晴らしい日です。

この物語の主人公もきっと例に漏れず幸せなクリスマスを迎えるのでしょう。物語の冒頭部分。とても幸せそうなラストを予感させていると思います。
彼女を待つ主人公、未来の幸福を夢見てその場にいる主人公。
周りの人々も幸せな空気を纏う人がきっと多いこの日。
でも、目にはいるのは、優しさや幸福だけではない……。

ありふれた人の黒い心。日常に溢れる闇。見慣れた景色も、幸せ一色に浮き立つこの日に見れば、その冷たさが目立つのか。
人間は優しくて残酷な生き物。
上手く言葉に出来ないけれど、私は、心に何かを強く感じました。

幸せと哀しみの織り混ざった素敵な物語。貴方も是非読んでみて下さい。