雪と恋の匂いがする

冬になると水は雪にかわり、舞い降りて、つもる。
かためて穴を掘るとかまくらができる。
雪につつまれているのに、あたたかくて、人と人の心が近くなり共有する空間。

雪が降りてくるように紡がれてゆく物語が、溶けそうで溶けない感情とともに情緒ある文体で語られます。

この物語を読んだ東北出身の人は懐かしさを感じ、まだ訪れたことがない人は、かまくらがならんでいる幻想的な景色を想像できると思います。

はいってたんせ、おがんでたんせ――東北、横手へ。