Rainy Chinatown

作者 RAY

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★★★ Excellent!!!

雨の中華街と目にして、過去の失恋を儚む物語なんだろうと目星を付けました。浅はかな予測はアッサリ外れます。
こんな出会いと離別の物語も良いですね。と言うか、こんな物語の方が良いです。
横浜中華街には何度も行ってますが、表通りの食べ放題の店ばかり。次回は、この物語を思い出しながら、裏通りの小店を覗いてみます。でも、家族で行くので、入るのは表通りの食べ放題の店ですが。
その代わり、自宅で”アサリ蕎麦”にトライしてみようかと。ボンゴレスパゲティを生姜で味付けすれば良いですかね?それとも、長崎の硬焼きそばみたいに餡掛け風ですかね?

★★★ Excellent!!!

普段はにぎやかで楽しい、行く度にワクワクするパワフルな街——中華街。
そんな街に雨が降ると、景色は一変。
香港路に九龍城……不思議な魔境への誘いに、うっかり足を踏み入れてしまったか!?(こんな想像したのは、私だけかも知れませんが……)
ゾクゾクしながら読み進めると、切なくハートフルな物語で、ジーンとしていました。

横浜は二つめの故郷——
日本と、日本の友人を思う外国人美雨さんの言葉は、どれも感動的です。
人との大切なつながりは、思い出の場所等を通して、淋しさから懐かしさへと変わっていくのかも知れません。
次に食べるアサリそばは、きっと、また違う味になっているのでしょう。
この物語を読んでいて、そんなことを考えました。

★★★ Excellent!!!

雨の降る横浜中華街で交わされた、とある男女の会話。
何気ないやり取りのように見えて、人間の持つ優しさや切なさが織り成すワンシーンは見た後に心にグッと来ます。
そして横浜街の日常の雰囲気を描写するのではなく、雨の降る寂しさと静けさに包まれた一味違う横浜中華街をチョイスするセンスには感服致しました。
たった一話だけで此処まで心に来るものが書ける実力、羨ましいを通り越して参りましたという言葉しか出てきません(笑)

★★★ Excellent!!!

日本の中にある外国。横浜中華街を舞台とした街コン作品です。

まるっきり文化の違う異国の地で「外人」が頑張っていくこと。
特に日本でそれをやろうとすることが、どんなに大変であるか ――。

残念ながら、母国であるからこそ判ってしまう「冷たさ」もあります。
けれど、それを乗り越え「違い」を越えた絆が芽生えたとき…
そこに逞しくも美しい物語が誕生するのです。

少子高齢化の日本は、今後こうあるべきなのかもしれない。
ちょっと寂しくもありますが、未来の理想と現実を垣間見たような気がしました。

登場人物の息吹すらも感じ取れるリアルな文章に貴方も浸ってみては?
街コン作品としては少し異色かもしれませんが、本当の意味で趣旨を外してはいないと思います。おススメです!

★★★ Excellent!!!

 このお店に、行ってみたくなりました。最初は温かさが来て、でも最後の方には寂しさがこみ上げる。とても素敵な作品です。そして最後の味の表現で、締まる感じがする。国を越えた友情なども盛り込まれ、これが2000字程度とは思えない。『街コン』には最適な作品ではないかと思います。

★★★ Excellent!!!

雨の中華街は、人を引き合わせ、その人たちに一生忘れられない何かをくれる。街の外観が変わっても、人の出入りがあっても、心の中で永遠に存在し続ける大切な何かをくれる。

思い出の街とはそういうものなのだと、しみじみ感じさせてくれる、素敵なストーリーです。

★★ Very Good!!

横浜中華街にある一軒のお店と主人公の小さくも温かく平和な物語。
文字制限の中、限られた文章で、日本の中にあるアジア(中国)のエキゾチックな風情をうまく描いている作品だと思います。
こういう作品がもっと世に広まって人種間を越えた友情の架け橋になることを願っています。

★★★ Excellent!!!

地元の人しか知らなさそうなマイナーメニュー。
きっと、通い詰めていた証拠でしょう。

そこの店員さんと主人公のお話。

雨がもたらしたものは出会いだけではなかった。

たったの二千字程度で風景や心情をうまく表現できている、と感じました。
いつか中華街に行ってみたい、そんな作品です。

★★★ Excellent!!!

派手な看板が立ち並ぶ通りに、ぶつかり合うように咲く傘の花々──。
前回私が中華街を訪れたのも、そんな雨の日のことでした。
華やかな大通りから一本脇道へ入ると、途端にさびれたアジアの路地の表情を見せたりして。
そんな中にあるんですよね。隠れた名店や隠れた逸品が。
そんな中華街の路地にひっそりと咲いた友情は、雨とあさりそばが繋げた偶然の賜物かもしれません。
けれども…
あっさりそばを離れて故郷に戻る友人との絆は、きっと主人公の心の中に、傘の花のように鮮やかに咲き続けることでしょう。
……
お後がよろしいようで。

★★★ Excellent!!!

横浜中華街といえば、世界でも最大級のチャイナタウン。原色の看板に踊る漢字。何時に訪れても賑わうメインストリート。食べ歩きする肉まん。タピオカドリンク片手に何百という選択肢の中からその日のお店を探す。

そんな明るい中華街のイメージは華やかですが、この作品のチャイナタウンはしっとり落ち着いて心に沁みる街と物語です。

ここはRAY’sワールドのチャイナタウン。
優しく人を想う雨。
優しい味。
優しい物語。

読み終えたら、人に優しくしたくなる
そんな温かい物語。
その温かさはあの食べ物の温かさ。
作者の温かさ。

あなたにもぜひ。

★★★ Excellent!!!

横浜中華街を舞台にしたショート・ストーリー。
「街コン」参加作品ということで、「こんな良い風景が観えますよ」とか「こんな美味なる食べ物がありますよ」などの宣伝物語なのだろうと、物語を読み進めました。街を薦めるならそれが常套ですから。
違和感を最初に覚えたのは、“ 晴れの日 ” ではなく “ 雨の日 ” であったこと。なぜ雨が舞台設定で必要なのかしら、とさらに進みます。「アッ、そういうことね!」と思わず溜飲が下がったのは後半のシーンです。こういう仕掛けが用意されていたのかと、ため息交じりに納得いたしました。

街には変わらない佇まいがあります。でもいつまでもそのままってことはあり得ません。特に繁華街などは顕著でしょう。その中で変わらない、あの頃のままの “ 人 ” に出会ったら、それは変わらない景観以上の喜びを感じるのではないでしょうか。
無機物で造られた街を懐かしむのは、そこに住まう人がいるからこそ。そんな思いを感じさせてくれる、珠玉の作品です。

あさりソバ、食べてみたい……

★★★ Excellent!!!

全く異なる世界に住む二人を引き合わせた中華街。
そこを舞台に繰り広げられる暖かくも切ない短編です。

主人公は雨女のようですが、きっと彼女にとって『雨』とは、素敵な出会いを運んでくる、そんなキーワードに違いありません。

アサリそば、きっと優しい味なんだろうなぁ。

★★★ Excellent!!!

キラキラの極彩色に彩られた晴れの日の中華街ではなく、冷たい雨にしっとりとけぶる中華街の片隅で起きた、ふれあいと別れの物語。

主人公の食べるアサリそばのあたたかで美味しそうな描写が、猶更そこで起きた切ない出来事を印象的に浮かび上がらせてくれます。

雨の中華街には、太陽の光の下では見えない魅力がある。
そしてそこでは、この作品のように心にしみる出来事が起きているかもしれない。そんな気持ちになりました。

あたたかく、滋味にあふれ、少し塩味の効いた余韻に浸れる作品です。

★★★ Excellent!!!

中華街のある店を舞台にしたミニドラマ風の短編です。
何気ない一瞬の中に昔馴染みの客と店主という二人の人生を浮かび上がらせています。これぞ短編の醍醐味という作品です。
また中華街というどこか異世界めいた雰囲気がよく表現されていて、それぞれ違う世界に住む二人が通わせた一瞬の心情が浮かび上がるように現れてきます。
ぜひ一読してみてください。