大人な雰囲気が心地よいお話でした。お酒とともに彼女への告白の言葉さえ飲み込んで、愛する彼女との距離感を保つ。大人になればなるほど、好きと言う気持ちとは裏腹に行動が制約されてしまうものですね。大人な二人だからできる恋愛。素敵でした。
切ないけれど、所々コミカルな部分もあって重くなりすぎません。作者さま推薦の曲がぴったりです。泣きたいくらい切なくて、そして甘い。
途中少しクスリと笑える部分もあるなかでとても大人な雰囲気で物語が進んでいきました。切ない恋ってどうしようも出来ないのだと思うと胸が苦しくなり、恋を叶える難しさを痛感するとともにほろ苦さを味わえました。
ついでに言っておくと、ボクシングで言えば前者はアッパーを喰らって即KO、後者はボディーブローでTKO負け。前者は、ダウンする瞬間は天にも昇る気持ちで目覚めも悪くないらしい。それに対して、後者はじわじわ効いてくる、地獄のような苦しみで後々ダメージが残るらしい。どちらを選択するかは貴殿次第。脳内会議開いたり、言えなかった言い訳考えてる暇があったら言いなさい!(キッパリ)思わずマジコメしちゃいました<(_ _)>※叱咤激励と捉えてください。
お酒が入って、自分に素直になっても、でも勇気はでなくて、儚くて、胸がウズウズしました。
テーマがハッキリしているからか、作者の腕が良いからか、おそらく両方。長くない文章でここまでどっぷり浸かってしまう作品はそうないでしょう。まるで、登場人物達と同じだけの時間を過ごしたかのような濃密な内容に、ついもう一度読み返したくなります。
流れる音楽、気のきいたお店、登場する小物も料理も全部お洒落で大人のセンスが漂うのに、主人公の心の中だけは十代の少年のように純粋で切なくて可愛い。そのギャップにやられます。会話のやりとりも楽しくて微笑ましい。うむ。やっぱり実力者ですね!
主人公がどれだけら思っているのか、淡々と描写が流れますが、中々味があり、バーの静かな時間とマッチします。この話はもう少し具体例があった方が感情移入できたかな、と思いました。次の作品に期待を込めて、星二つ送らせて頂きます。
平井堅さんの“even if”を久しぶりに聞いてから読み始めました。彼女の持つキーホルダーが示す名前に嫉妬する彼。素直でコミカルな様子にくすりとしますが、彼女を想う彼の気持ちが、キャンドルの溶けていく中で、お酒が進んで行く中で、彼女との会話が進んでいく中で、どんどんと切ないものになっていきます。いろいろ考えて踏み込めなくなってしまう大人の純情は、バーボンのように切ない色に透き通っています。素敵なお話に、あなたも酔ってみませんか。
誘ってはみても、彼氏の影がちらついてそれ以上踏み込めない彼なんだか若い頃の自分を見ているようで、できるならヘタレとは呼ばないでおいてあげたいこの遠くから見守る距離感に優しいからだよ、と優しい嘘を
何年付き合っていても結ばれないこともある一瞬で・・・のこともある