軽い気持ちで読み始めたら、後で泣きながらスクロールするよ。

本当に、軽い気持ちで読み始めたのだ。
しかしすぐに自分の傲慢さに気付き、ゆっくりゆっくり、言葉を噛み砕くように読んでゆく。
これは同性愛男子の青春ものだけではない。
全ての人間が通る(私にとっては通ってきた)青年期の始まりの物語だ。
心のの揺れ、不安に満ちた激しい気持ち、生と死の間に彷徨うような途方に暮れる感じなど、成人につれて背後に捨ててしまったあらゆる気持ちが、読む途中で鮮やかに蘇った。自分も驚くほどに、鮮明に。

素晴らしい小説を書いてくれて、ありがとうございます。