甘く、酸っぱく、そして苦い。正統派青春小説。

 タイトルに釣られてページを開き、あらすじに誘導されて一話を開き、そこからは胸ぐらを掴まれるようでした。
 淡々とした主人公の性格と、それにマッチした文体。
 ホモが好きな彼女との関係。

 誰でも一度は思い悩む、少年期ならではの恋の悩みをしっかりと丁寧に描いた一作。
 正しく、青春小説です。