まず世界観がとても興味深いです。
人工知能、仮想世界、空間転移……近未来に実現してそうな単語がこれでもかと出てきて、主人公たちはこれらがあって当たり前の世界に住んでいます。これが読んでてすごくワクワクするんですよー!
すごいのが著者様の表現力です。
登場人物全員がSF世界にすでに馴染んでいるにも関わらず、僕ら読み手にはきちんと作中でそれらを解説してくれている。しかもすごくわかりやすい。
そして物語の中で、SF的な要素を登場人物たちが研究していくのですが、何とその登場人物たちは小学校を卒業したばかりの少年少女たち。
彼ら6人が青春を研究に捧げていくというギャップが、コミカルに楽しく描かれています。
会話がまた軽快で、たくさん笑わせて頂きました。
特にうろたえてるときのまなみん、超かわいい!!
ちゅっ、とかしちゃうのも超かわいい!!
NHKのアニメでぜひとも見てみたい!
そんな感じの作品です。話が進んで一段落した……と思ったら、そこから登場人物たちの掘り下げが始まっていくという構成も見事です。
普段は僕、面白かった話にのみ応援ボタンを押すのですが、こちらの作品はほぼすべての話で押していました!
「霧の軌跡」からは視点が変わって、PCゲームでいうザッピングシステムのような展開になります。だんだんと真実が判明していく様子に、思わずのめり込んでしまうこと間違いなし。
ぜひ読んでみて下さい!
最新話「霧の軌跡」53話まで読んでのレビューです。
とにかくよく練られた構成と設定の、ファンタジーとミステリーが混在するようなSF物語です。
登場する6人の天才少年・少女たちが、そのひらめきと論理の積み重ねでタイムマシンの研究をはじめます。しかしそれには未来世界の干渉があるようで、様々な事件が起き、謎の人物が暗躍し、とミステリー要素満載に物語を進めていきます。
面白いのはタイムマシンへのアプローチが一つではないこと。これはぜひ読んでみていただきたいところ。さらに6人の主人公たちの青春模様もいいアクセントになり、物語に深みと楽しみを添えています。さらにところどころに挟まれる衝撃展開、徐々に明らかになっていく謎と、さらに積みあがっていく謎。
あちこちに貼られた伏線とその回収を楽しみながら、じっくりと読んでみていただきたい作品でした。
途中までですが、あらすじを書かせて貰います。
ある天才の小学生二人が、この世の謎に挑むという話になっています。
2056年、全てがバーチャルで作られ、大人世界と子供世界まで分断されています。
その中で小学校のクラスに異変を感じ、彼らは自分たちが本当に人間であるかという確認作業をしていきます。
人が人であるための条件とは何でしょう?
己が己であることを確立するためには、何が必要なのか。
この話を追っていけば、ある一つの答えにたどり着けるのだろうと思っています。
追記:僕自身、この年号にたどり着くまでにロボットに人間が支配されると思っていますので、同じ世界ではありません。
ですが、バーチャルの世界観をふんだんに練り込んだこの作品は非常に興味深いです。
最後まで完結できることに期待して、星3つ送らせて頂きます。
実に興味深いお話でした。私は未来の科学に関しては全く明るくないのですが、それでも遠くない未来『こんなことが可能になるんだ』という感触で読み進めていると、嫌でもそんな未来に憧れてしまいました。またその内容とは関係ないかもですが「そんなもん入れるか! あほー!」というセリフと、T&Dの回が個人的に好きでしたね。自分が相手からどう思われているのか分かってしまうゲーム・・ある意味やりたくないです(笑)
ただ一つ、すみません。今回★2にさせてもらったのは、読み進めていく内に誰がどのセリフをしゃべっているのか分からなくなってしまったからなんです。会話文が多い+地の文が少ない+キャラが多いという印象でしたので、もし仮にこれらが改善されれば、絶対にこのご作品は化けます。断言します。どうか前向きに受け取っていただけるよう祈りまして、私からの感想とさせていただきます!(*'▽')
にわかながら哲学的な話が好きなので、シミュレーテッドリアリティ(哲学的ゾンビ)から始まり、ベンサムやら悪魔の証明やらと、至るところにそっち系の要素が散りばめられていて、非常に興味深かったです。
世界が違えど、世界に対して考えるべきことは変わらない。
タイムマシンや人工知能、記憶の可視化、種の保存といったSF要素を孕んだストーリー展開、さらにそこへ切り込んでゆく物理学、生物学など多分野からの考察ときて、あらゆる要素が詰まっているのではないか?と思ってしまうほどの濃密さがあります。
ようやく舞台が整ったところ。
話が難しいので好みは別れるかもしれませんが、理系の人、世界を変えたい人、哲学・SF好きの人におすすめです。