イケメンヒーローはもちろん、主人公の女の子も魅力的な絶品乙女小説!

第19話まで拝読しました。
主人公の女の子が、ひょんな出来事からイケメン三兄弟と知り合うことになり、徐々に親交を深めていく……というのが主な筋立てのラブストーリーです。

まず特筆すべきは、圧倒的な可読性を備えた文章の小気味良さ。数万字という分量が、びっくりするほどスラスラと読み進められます。
また、全体的にストレスを覚えるようなシーンがほとんどなく、ひたすら心地良い物語が展開する点にも、娯楽小説として徹底されたものを感じます。
それでいて、主人公とイケメンくんたちとの会話内容は、思わず頬が緩むような乙女風味が目白押し。

登場人物も当然魅力抜群で、感情表現は不得手だけど本当は純情な漣里くんをはじめ、長兄である響さん、次兄の葵先輩のいずれもいいキャラしてます。

しかし、これは私が男だからこそあえて言いたいのですが、何たってこの小説は主人公たる真白ちゃんが、ビビるぐらいに可愛らしい! 
本人は自分を平凡な高校生だと主張しているようですが、こんな素直で優しくて気立てのいい女の子なら、そりゃ男に好かれるのも当然だわ……などと、読んでいて妙に納得させられてしまいます。
何というか、この子と来たら「ああ、この場面でなら、男は女の子からこんな風にいたわってもらえたら、その子のことが好きになったりするのかもしれないな……」というようなセリフを、まさに絶妙のタイミングで言うんですよコレが。
ちくしょう弄びやがって! 男の純情を!(←誰だよ)

と、何だか勢い任せに凄い語ってしまいましたが、それぐらいハイレベルな乙女小説だと思いますですはい。

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