変わった経歴を持つ人材ばかりが集められた、某県警の機密組織『情報課』。
華やかな第一線から外れてしまった彼らの武器は、自らの持つ『コネ』。
普通じゃ近づくことも難しい犯罪組織に対し、その人脈をフル活用して違法ギリギリアウトの潜入捜査を行います。
インサイダー取引が疑われる有名企業、怪しげな新興宗教、アスリートが出入りする闇カジノに、芸能界にパイプを持つ薬の売人。
その捜査手法はむしろスパイに近く、スリル満点ハラハラの連続で読む手が止まりません。
いずれの事件も、どこかに実在しそうな生々しく重苦しいものばかり。
それを『情報課』という架空の組織のフィルターを通して見ることで、確かなリアリティとエンタメ性とが同居する、わくわく楽しめる作品に仕上げられています。
個性豊かな情報課の面々のやりとりが楽しいです。
お話は短編連作的に、各メンバーが主となって捜査の過程が綴られていくため、それぞれに見せ場があります。
みんな有能でカッコいい。読めば必ず推しができるはず!
作者さまによれば、続編が予定されているとのこと。今から楽しみでなりません。
超オススメです! みんな読んでー!
「Mission:インサイダー・パーティー 」まで拝読しました。
主人公が通勤時のある出来事をきっかけに、とある県警の「情報課」という部署へ引き抜かれるところから物語は動き出します。
情報課には大企業の御曹司、政治家の息子、元オリンピック選手、元子役といった個性溢れる面々が集結。
ミステリー小説というと、真っ先に探偵ものや刑事ものを浮かべる方も多いと思います。同じ刑事ものでも彼らが武器とするのは「コネ」……そのコネを頼りに事件を解決へと導いていきます。
「普通のミステリー小説では物足りない!」、「ミステリーはあまり読まないな」という方にもおすすめです。
ぜひ一度、彼らの世界へ足を運んでみてください。
私も、「Mission:大地に光を」が結末を迎えた頃を見計らって、また続きを読ませていただきたいと思います。
県警の奥に潜む部署「情報課」。そこに所属する彼らは皆、それぞれに特殊な経歴を持つ風変りな人たちばかり。
そんな機密部署へ突然異動することになった若き警官・多賀さんもまた、ちょっと変わった特技を持っていて……。
個性派揃いの彼らが、多彩な人脈を駆使し、特殊な難事件に挑む!
警官が主人公とあれば、一見、事件を解決する刑事ドラマ的な物語を想像してしまいます。しかし、当作品はただ事件を解決する「刑事もの」ではありません。
機密部署であるからこそできる人脈を辿った特殊な調査方法で、得体の知れない難事件に挑む様は、「刑事もの」でもあり、また一つの「スパイ作品」のようで、胸の高鳴りを覚えます。
近代ではジャーナリストとスパイが曖昧な線引きにあるように、彼らは警官とスパイの間で密やかに活躍する人たちなんだと思います。素直にかっこいい。
まるで潜入捜査官のように、実在すら危うい特殊チーム。しかし、皆それぞれに人間らしい感情とエピソードを備えており、展開される会話にくすりと笑ってしまうことも多々。ただかっこいいだけではなくて、親しみやすく好感の持てる物語だと思います。さらりと靡く風のように笑いを誘う会話には、筆者の輝かしいセンスを感じます。
控えめに言って、大好き。
きっと公に語る事はできないのでしょうけれど、「情報課」は実在するのかもしれません。
そんな夢のある作品を、皆さまも是非!
たとえばミステリーで「名探偵もの」というと、探偵が天才的なひらめきで事件を解決するのに対し、「刑事もの」というと、犯人の手がかりを追って関係者に聞きこみをしたり、地道な調査を続けて証拠を見つけたりするといったイメージがあるのではないでしょうか。
本作の主人公たちも警察内部の「情報課」に勤める刑事ですが、彼らの捜査は一般の「刑事もの」とは一線を画します。
彼らが捜査でもっとも重要視するもの、それは「コネ」です。
まともな調査では証拠を見つけられない重大事件に対し、それぞれの人脈を使い、半ば違法な形での捜査を行う特殊チーム。それが本作に登場する「情報課」です。
元天才子役、元オリンピックメダリスト、自動車会社の御曹司、文部科学大臣の息子、そんな彼らと一緒に働くことになったスリの名人。個性派揃いの彼らが取り組む事件は、当然一癖も二癖もある代物。
各人の能力と人脈を活かしたその大胆な捜査方法はどこかスパイ小説の雰囲気もあり、ミステリー好きだけではなく、チームで行われる「お仕事もの」が好きだという人には自信を持っておすすめできます。
(必読!カクヨムで見つけたおすすめ5作品/文=柿崎 憲)
ぐるっと周って、見かたを変えれば面白くなる! そんな事を教えてくれる作品です。毎回更新される度に楽しく読みに来させて頂いています。私はこのレビューに本作と同じく、見かたを変えて、構成などについて短文で書こうと思います。内容などは他の方が書かれると思いますので(^^♪
まず1話毎の文字数ですが、WEBで読むには丁度良い長さです。
スマホで読むことが多いので、これは本当に有難いです。
そして会話文のスタイル。読みやすさの配慮から、セット会話を区切って頂いているので、誰の会話なのかがとても良く解り、ノンストレス状態で読めます。
現在このレビューを書いている時点では連載中ですので、どのようなラストの風景を見せて頂けるのか、本当に楽しみです(*^^*)