彼は、吾が輩が好きかと、まばたき少なく見つめながら問うた

謎の多いアコーディオン弾き。
演奏中はあれほど滑らかな指使いを見せるのに、
楽器をしまうと、途端にどうだ。
どこかぎこちなく、何か不自然だ。

少し古風なところのある語り口に引き込まれ、
読み進めてついに辿り着く結末に、ざわざわと寒気がする。

オルゴールを自鳴琴と書くだけで、何か趣きが違っていて、
そういう言葉が大事にされている作風が、すごく好き。

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