《Grim》──現代死神異聞録──

作者 爪切り

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★★★ Excellent!!!

もし、シリアス、ちょいギャグ、すごい文章、現代ファンタジー、本格的小説、しっかりした世界観、魅力的なキャラのうちの一つを好むとしたら、この小説を読むべきでしょう。

とある都市伝説から始まる、死神と人間の物語。
詳しい内容はレビューである故伏せますが、とにかく魅力的な世界観とキャラ設定、物語の進む方向がうまくかみ合っている物語です。
そして、シリアスにありがちな真剣すぎるゆえのつまらなさを面白い文章でうまくカバーし、シリアスの長所である雰囲気をそれに合った描写で最大限に引き立てています。

一言でいえば、「物語を楽しむ」のに最適化された小説、というところでしょう。小説に求めるものは人それぞれですが、きっとこの小説はそれを提供できると思います。

というか僕は世界観にひかれて読んだはずなのに、序盤の雰囲気にひかれて読み続けたはずなのに、シリアスが好きで読んでいるはずなのに、なのになぜ、最終的に一番すごいと思ったのは文章力でしょう。謎です。(世界観もとびっきり素晴らしいです)

また、作者自身は紹介文のところに、十話辺りから盛り上がってくるって書いてあるんですが、騙されないでほしい。この作品、クライマックスが断ったことないです。ずっと読み応えマックスのままです。

結論を言いましょう。
小説を読むのが好きなら、この小説を読むべきです。

★★★ Excellent!!!

人殺しで人でなしな死神は生者を死なせ、生者は怯えて反撃する。

生者と死神、どっちつかずの青褪めた騎手は生を刈り、死を狩る。

運命の車輪に轢き潰されるのは生者か、死神か、それとも―――

死から始まり、死で終わる群像劇の観客席最前列に貴方は座っている。