緩やかな関係を続けてきた男女の一大決心。微笑ましい二人のやり取りを読みながら、結婚とは何かと考えさせられました。タイトルの付け方、二人の心の動きと目の前で少しずつ煮えていく鍋との対比が絶妙で、とてもいい作品でした。
新樫さんの言葉選びにはいつも感嘆するが、この作品もまたその期待を全く裏切らない。 ぐつぐつと煮える鍋を挟んで向かい合う、相応の人生経験を積んだ二人が、相手を思い遣り過ぎて踏み出せなかった一歩を助けるしいたけ、いいなあ~ほんとに。人生の酸いも甘いも噛分けた大人だからこその愛の場面にきゅんきゅん来ます。どこかのポン酢メーカーのCMのシナリオに採用してくれないかしら。そしたらケース買いするのに♪ もちろん、新樫さんのサイン入りでね!
地味なテーマで心を動かす文章。ボクの目標でもあります。それをサラリとやってのける、作者と作者の作品はスゴイです。ストレスなく自然な流れで進むストーリー。そして、計ったように、期待を裏切らないハッピーエンド。一家に一台あればいい、文明の利器のようです。
いいなぁ~。この空気感、本当にいいなぁ~。素敵な言葉だなぁ~。こんな、ふんわり夫婦になりたい。明日、入籍を控えた私へとプレゼントか⁉と思わせるような物語でした。幸せな気分でいっぱいですw
恋。大人の恋。だけど拙い恋。拙い恋。だけど奥底には深い愛。煮物はしいたけがいい。味が染み込む。この作品も、いい味出して、心に染み込むよ!
実際に、こんなたわいもない話が非常に心地いい。強弱の無い話をスーッと読ませる文章力が凄い。ほっこりしたい人は読んでもらいたい。おすすめです。
結婚適齢期が過ぎたと思われる一組の男女の食事風景。二人にしか歩めなかった時間、二人だからこそ伝わるキーワード、だけどどこか不器用で。いいお話でした。気持ちが凄くホッコリしました。