始源の光と終焉の闇

ルーヴィアリーナ

第1話【原初と管理の神】

無数の世界≪マルチユニヴァース≫の中の1つである、剣と魔法の世界≪ユグドラシル≫。

実はこの世界は1度、滅びてなくなっている。

それをまた復活させ、この状態に戻したのが、原初と管理の神であるオリジン。そして彼の仲間の他の光の神々によって、世界の安寧は保たれていた。

戦女神アテナ太陽神アポロン大海神ポセイドン死界神ハデスなど、世界で最も有名な【光ノ神話】の神々である。

        *        *       *

大陸で一番栄えている、リグリア王国の王都、ルヴェアリア。

その丁度ど真ん中に位置しているのが、オリジンを奉るために建てられ、よく儀式場にもなる【始源の神殿】。

その翡翠ヒスイ琥珀コハクでできた屋根に腰掛ける、一人の少年。

無機質な赤い眼と、猫耳つきの黒いフードから覗く髪色は輝く銀。背には2対4枚の美しい天使の翼があり、それがはためいている。

そう。この少年が、当のオリジン。

神殿の下に向いてたその眼が、不意に西へ、西大列島アンブロシオンのある方向へ向く。

西大列島のあるあたりの空に、微かにではあるが、黒い闇が滲んでいるのが彼にはわかった。

彼は普通に目立つような場所にいるものの、彼自身が見せようと思わない限り、世界の人々には見えない。

例外として、膨大な魔力マナを持つ者は存在だけ感知できる。

「…………まあわかってた事だしね。西大列島アンブロシオンの封印がもうそろそろエラーになることぐらいは」

この国は、光の戦女神アテナの管轄。

「…………アテナに一度あったほうがいいかな……」



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始源の光と終焉の闇 ルーヴィアリーナ @gyftduj1105

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