番外編 よくある普通の異能力バトルロワイアル 二週目

 ~主催者がくれた三つ目の能力が『過去にタイムリープする能力』だった場合~


チーム戦にして白衣の少女と仲間になるために生徒会長と組む。方向音痴で迷い続けている子供を仲間に加えて、道中で偶然ねーちゃんを発見して、病院にいる白衣の少女を仲間に加えれば生徒会チームの完成。

 生徒会長:れい 副会長:ナナシ 書記:文華あやか 会計:すみれ 庶務:荒也こうや

イケメンチームは五人になるために、みちるが自分から降参を宣言するので、かませ犬化が解除される。

主人公補正によって引き寄せられた公人きみとごういわお&黒タイツ&二人目のオカマ(『オカマを強キャラにする能力』の本来の持ち主。一週目では巌が倒した)の主人公チームがたぶんやばい。全然主人公のチームに見えないけどそれ含めてやばい。

でも一番やばいのは、チーム戦のルールを決められる生徒会チームにIQ180のすみれがいること。


 ~序盤じょばんの流れ~

手刀を倒す→粉塵爆発を無傷で倒してジュースを手に入れる→生徒会長にタイムリープのことを説明する→喉が渇いている子供にジュースをあげる→自己紹介


怜「僕の名前は長柄ながられい。十七歳の高校二年生で生徒会長をつとめているよ」

ナナシ「ナナシとでも呼べ。十七歳だ」

荒也「小倉おぐら荒也こうや。十六歳の高校一年生だ」

怜「へえ! そうは見えないね。僕たちと同じ十七歳かと思ったよ」

荒也「っ! まじか! おれ、年上に見られるの初めてだよ!」


 キラキラとした目で見つめてくる。一気に好感度がMAXまで上がる音が聞こえた気がした。


怜(ちょろい)

ナナシ(ちょろいな)


 ◇◇◇


???「私の能力は『シーンをスキップする能力』。バトルロワイアル二週目の過程かていを――スキップするッ!!」


 ◇◇◇


 ~終戦後~


怜「僕は約束通り『生徒会に特権を持たせる能力』だけでいいけど、みんなはどうする?」

ナナシ「能力目当てで戦ったわけじゃないからな。記念に『相手が自分の能力をペラペラとしゃべりだす能力』だけ持って帰るよ」

荒也「お、そういう流れ? じゃ、おれも『怒りでパワーアップする能力』だけでいいぜ」

文華「右に同じ」

すみれ「ちょ、ちょっと待っておくれよ! これでボクが残りの能力全部欲しいなんて言ったら、まるでボクがあさましい人物みたいじゃないか!」

ナナシ「違うのか?」

すみれ「ちがわいっ! もう、わかったよ! ボクも『クロロホルムで眠らせる能力』だけでいいよ!」


 『ふふ。どうやら、正解に辿たどり着いたようだね』


「「主催者!?」」


 天からゆっくりと、銀髪の少女が神のように降り立ってきた。



銀『このバトルロワイアルの真のお宝は能力じゃない。君たち一人一人の心に宿やどる、ひとつなぎの大秘宝ワンピースなのさ』



ナナシ「お前、それ言いたかっただけだろ」

銀『てへぺろ☆』


おまけ スカートの中身

すみれ「ねえねえ、みんなは主催者のスカートの中は見えたかい? ボクには、主催者が何もはいていないように見えたんだけどさ」『何もはいてないように見える能力』(メタ系・Dランク)

ナナシ「まっすぐな光のラインが視界を横切ってて見えなかったぞ」『謎の光で秘部ひぶが見えない能力』(メタ系・Dランク)

怜「ふむ、僕は木の葉が眼鏡に落ちてきて見えなかったね」『障害物で秘部が見えない能力』(メタ系・Dランク)

文華「丁度ちょうど、目にゴミが入ってて何も見えなかったなー」『目にゴミが入る能力』(感動系・Aランク)

荒也「おれは普通にパンツ見えたぞ?」

文華「こーちゃんのエッチ」

荒也「はっ!? おいこら主催者てめぇええええええええ!! おれをハメやがったなぁあああああ!!」


おまけ 主催者のお名前

すみれ「そういえば、主催者はなんて名前なんだい?」

銀『秘密だよ。私はミステリアスなキャラだからね。それに私が名乗ったら、名乗れないナナシくんがひとりぼっちになってしまうじゃないか』

ナナシ「いや、俺は別に――」

銀『オラァ!!』

ナナシ「ぐぱぁ!?」

すみれ「口封くちふうじに気絶させた!?」

銀『私の声を担当する声優さんと同じ名前でいいよ』

すみれ「適当!? じゃあなんで殴ったの!?」

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よくある普通の異能力バトルロワイアル 九院 鉄扇 @hunabito

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