森のこども
ちょむ
第1話 夏(仮)
ミーン、ミーン。どこかで蝉が鳴いていて、花はその音で目が覚めた。
暑い、暑い。肩まで伸びた髪の毛が汗で首にまとわりついていた。
花)あーもう、ほんと暑いわ
足元に置いてある扇風機を足の指を使ってオンにする。
花)夏だなー。あの頃を思い出す、もうこんな季節か
小学生のあたしは夏が大っ嫌いだった。日焼けも、海で騒ぐ人たちの声も、風鈴の音も。できれば家でゆっくり漫画を読んで、昼間まで寝て、そんな風にダラダラして過ごしていたい「こども」だった。
花)あの夢久しぶりに見たな〜懐かしい
その夢は小学校6年生の夏の思い出。忘れられない、忘れたくない思い出。
森のこども ちょむ @chom34
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