ドド太郎
いましん
第1話
どのくらい昔かは分かりませんが昔、
どこか遠くの国でした。
ド田舎にすむお爺さんとお婆さんは
泥まみれになって毎日暮らしていました。
どうやら今日は、お婆さんが洗濯をしに
土手に来ているようです。
どこからか、
ド定番のあの音が聞こえてきました。
どんぶらこっこ、
どんぶらこ。
どんぶらこっこ、
どんぶらこ。
ドデカイ桃が流れて来たのです。
ド肝を抜かれたお婆さんは、
どっこいしょと桃を持って帰りました。
ドサッと桃を置くと、
度胸のあるお爺さんも思わず
ドテッとひっくり返って驚きました。
「どうしたんじゃ、この桃は。」
「どんぶらこどんぶらこと流れてきたんです。」
ドヤ顔で自慢するお婆さん。
どんな味がするのか、と
ド素人ながら切って食べることにしました。
ド真ん中に包丁を入れようとしたその時、
ドラマのようなことが起きました。
ドワーフのような男の子が出てきたのです。
どくんどくんと心臓を鼓動させる男の子。
「どうするんじゃ?」
「どうせ子供も居なかったし、育てましょう。」
「どんな名前にしようか。」
「どうでしょう、桃太郎というのは。」
どんどん食べさせると、
どんどん育っていきました。
どれだけ米を入れても
丼ぶりはすぐに空になりました。
どんよりとした天気のある日でした。
「どうか、鬼退治に行かせてください。
どかどかと都に入って来た鬼達は、
道楽のように
土足で家に入り込み、
泥棒をしたり
奴隷として人々を誘拐して行ったそうです。
道徳が無い鬼達を許すことは出来ません!」
堂々と桃太郎が言うので、お爺さんは
どもりながら言いました。
「同感じゃよ、わしも。じゃが、その為には
道具がいるじゃろう。」
どこからか鎧を持ってきたお爺さん。
「道中食べるきびだんごも持ってお行き。」
どっぷりと愛を貰った桃太郎は、
どっしどっしと鬼ヶ島へ向け歩き出しました。
ドッグ。日本語で言えば犬のことですが、が
どうしたのかと声をかけてきました。
「胴の脇に付けたきびだんご、1つくれるなら
同伴してやってもいいぜ。」
どうしてもという目で見てくるし、
どうせきびだんごも
どっさりあるので、あげることにしました。
「どえらい刺激的だ!!
毒でも入ってるんじゃねえか?」
ドクロマークはありませんでしたし、なんだか
ドリーミーになってきたようです。
毒見役の犬を見て、
同志達が集まってきました。
土竜。モグラです。もう1匹はなんと、
ドラゴン。戦力の差。
ド派手に空を飛んで鬼ヶ島へと向かいます。
ドルフィンも海で仲間に出来そうでしたが、
どう考えても陸では動けないのでやめました。
ドラゴンいるし。
ドップラー効果がハッキリするほど速く飛び、
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨と音を立てて舞い降りました。
ドキドキしたのは鬼達です。
「ドラゴンってなんだよ。
ドーピングかよ。」
どっちみち勝てないと判断したのか、桃太郎が
鈍器で殴る
動作をする前に
同盟を組んだ鬼達が
同時に
同様に
土下座をして
独白しました。
「「「どうも、すみませんでした!!」」」
奴隷を返し、
銅貨や銀貨や金貨を
どっさりと渡した鬼達は、
ドタバタと
怒涛の勢いで逃げて行きました。
ドジな鬼は
ドサッと転んでいきました。
どんなに怖い相手でも
度胸を持って立ち向かってみれば
どうにかなるということですね。
Don't worry.ということです。
ドめでたし、
ドめでたし。
ドド太郎 いましん @zunomashi
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