最初、あらすじをみて「ループ系のSF恋愛ストーリーかな?」と思ったのですが、最後まで読み終えてみると全然想像と異なる内容でした。
いや、たしかにループ要素はあるですが、いわゆる伏線回収パズル型の時間移動物の作品とは完全に別ジャンルのお話です。
なので、どちらかと言うとミステリ小説的なギミックを好む人よりも、ライトファンタジー風味な恋愛物を好む人にオススメですね。
ストーリー序盤、第七話まではスローペースな展開なのですが、第八話以降一気に面白くなりますので、興味を引かれた方はとりあえずそこまで読んでみてください。
それで、この作品の最大の魅力は、何と言っても主人公とヒロインのイチャイチャラブラブな甘々リア充カップルっぷりがこれでもか!と堪能できるところでしょう。
もうね、おまえら二人とも爆発しろ!(笑)
ほんと、私もこんな可愛い幼馴染とイチャコラする人生が歩みたかった……。
ストーリー中盤には、重くて悲しい展開もあったりするのですが、特にストレスを感じたりすることもなく、純粋にしんみりした気持ちになります。
たぶん、サブキャラを含めて登場人物に嫌味な人間が居なくて、主人公もヒロインも素直で素朴に応援したくなるような性格だからでしょう。
つまり何にせよイチャラブは正義(結論)。
読破しました。
星3つのつもりで読破しました。それでも星2つにした理由は最後に述べます。
まず、一言で言うと、マイフェアレディを、オードリー・ヘップバーンではなく、オードリーを教育する男優側から表現すると、こんな小説になるかなあという物語です。
よって、小学生時代のエピソードなんかは、自分が主人公の級友になった感じで「ごちそうさま」と言いながら惰性で読んでいるのですが、中学生時代のエピソードに突入すると「これも有りかな」と自分の成就し損なった過去に想いを馳せつつ、高校時代のエピソードまで読み進めてしまいます。
その延長で言うと、大学時代の合宿のエピソードは脇道のような感じもしますか、それも良しとしましょう。
でも、次章への続け方は、読者にとって「お預け!」以外の何物でもありません。読者の心は、一旦、落ち着きを見せるのです。ここで、第二章を乞う御期待とは、何と御無体な!蛇の生殺し状態ですよ〜。
だから、腹癒せに星2つにさせて頂きます。
ところで、作者は男性なのでしょうか?
ペンネームの雰囲気から、てっきり女性と思い込んで読んでいましたが、男性の主人公の立場、感性を余すところ無く表現しています。逆に、主人公の彼女に関する表現は、やや雑な感じがしました。もし、作者が女性ならば、素直に「ごめんなさい」です。主人公が男性なので、或る程度は仕方ないと思っていますが・・・。
尚、最後に書いておきますと、個人的な理由から、大学時代のバイト先の喫茶店は、好きです。