其の七 強敵!!ファイナルサムライ!!

「あの忍者の実力は未知数…まともに正面から挑んでは勝ち目はない…

なら同行しているあの子供を利用しない手はありませんね~」


下卑た笑みを浮かべながら自分の基地内の廊下を歩くラムゥ。

自分の手柄や保身の為なら手段を選ばない彼は自身と同じで幹部クラスあるイノシンですら捨て駒にする外道…

次なるソラカゲ討伐の手段も卑劣な手を考えているに違いない。

上機嫌で闊歩していた彼の所に一人の部下が現れた。


「…ラムゥ様に連絡がございます」


「何だ?」


「たった今、本部のジェリーマン様から通信がありまして…

作戦の進捗状況を報告されたしとの事でしたが如何致しましょうか?」


「何ですって!?」


先程までの笑顔はどこへやら、ラムゥはみるみる青ざめる。

今報告をする為に本部に連絡を取るのは彼にとって実に好ましくない事なのだ。

何故ならラムゥは最高責任者であるジェリーマンの許可も得ずにイノシンに協力要請をした上に彼を戦死させてしまっているからに他ならない。

当然その理由を問い質されるのは必定…そうなれば手柄を上げる所か自分が処分されかねない…


「…報告はまだしなくてよろしい…」


「はっ?あのジェリーマン様直々の催促ですよ?それは流石に…」


「私がいいと言うのだからいいのです!!!

これからすぐに出撃しますよ!!準備をするように兵に指令を出しなさい!!」


「はっ!!了解しました!!」


狼狽える部下を怒鳴り付けるラムゥ。

絶対権力者であるジェリーマンに逆らうと言う事は宇宙人達にとってはとても恐れ多い事なのだ。

『牙炎』、『トライガー』、『バウワン』辺りの大柄で体術に長けている武闘派の幹部でさえ彼の前では借りて来た猫に成り下がる程だ。

ジェリーマンとは一体どんな人物なのだろう…得たいが知れない。


(こうなったらすべてが無かった事になる程の手柄を早急に上げなければ私の命が無い…要は忍者共を倒せばよいだけの事…まだ大丈夫…まだ手はある…)


ギリギリと歯噛みをしながらラムゥは通信端末をポケットから取り出しある人物と会話を始めた。


「あっ…ラムゥです…実は先生に依頼したい事がありまして…はい…勿論!ご希望の極秘情報はしっかりと用意させていただきますので…」


果たして端末の先に居る『先生』とは誰なのであろうか…。






「チッ…ここも駄目か…」


ソラカゲが木の上からP・Sシステムで姿を消して検問所を見下ろし舌打ちする。

イノシンの待ち伏せを難なく排除したソラカゲ達であったが

敵の警戒が厳しく目的地のサッポロエリアには中々到達出来ずにいた。

この施設は宇宙人サイドがソラカゲ達を捕獲及び抹殺するために急造したものだ。

元々ここにはそんな物は無かったのだが流石に幹部クラスが二人も殺害されたとなると向うも本気を出さざるを得ない。


「ここで三カ所目だが、このユウバリエリアからサッポロエリアに入るのは無理だな…」


カエデとマコトが待つ茂みに戻って来て首を横に振る。


『…そう…困ったわね…』


カエデのフェイスが悲し気な記号の物に変わる。


「…お得意の残虐非道な武器で皆殺しにすればいいじゃないか…」


『ちょっと…!!マコちゃん!!』


ぼそりと物騒な事を呟くマコト。

半日ほど前のソラカゲとの意見の衝突から少年は膨れっ面のままだ。


「お前も中々に根に持つ方だな…そりゃあ、やれなくも無いが騒ぎを大きくしたらもっと多くの敵とやり合う事になる…こちらの戦力を考えたら現実的じゃぁ無い…これを見ろ」


ソラカゲが懐から先程の『指向性原子振動弾』の弾丸を取り出す。

右手の親指以外の指の先に挟まったそれが全部だとしたら

あと三発しかないと言う事になる。


「オレはこの地球から宇宙人共を完全に排除するまでは戦い抜くつもりだ…だからこんな所で無駄に消耗したくないんだよ」


「………」


数少ない武器を使わせた責任は自分にもある…それはマコトも頭では分かっている。

口には出していないがソラカゲには感謝の感情も抱いているし自分が我儘を言っている事もわかっているのだ。

だが口を付いて出てしまった言葉はもう取り消せない。

言い過ぎた事を謝ろうにも中々素直になれない…

マコトは女の子の様な小さな見かけに寄らず頑固であった。


「!!…伏せろマコト!!」


ソラカゲが何かに気付きマコトに覆い被さって来た。

何が起きたのか分からず組み伏せられる。

その刹那、風切り音と付近に何かが落下したような衝撃を受け振動で地面が揺すられた。

そして彼らの居る森一帯に火の手が上がったのだ。

あっという間に燃え盛る炎に取り囲まれる。

ソラカゲはマコトから飛び退くと、近くにある木の枝に飛び乗った。

状況を把握するためだ。


「くそっ…!!奴らとうとうオレらがいそうな所を無差別に焼き払い始めたな!!だが何故だ?急に戦法が手荒になった気がするぞ…」


それもその筈、ラムゥが功を焦っているからに他ならない。

普段は理詰めで作戦を立てるのを得意とするラムゥなのだが

追い詰められているせいですぐに結果を出そうと強硬手段に訴えているのだ。

しかしそれはソラカゲたちには知る由も無い。


「…ううっ…」


マコトは恐怖からカエデにしがみ付き震えだした。


『大丈夫…私達が付いてるから…』


カエデはマコトを引き寄せるとギュッと抱き寄せた。

冷たく硬い身体の彼女ではあるがそれでもマコトは幾分か落ち着きを取り戻す事が出来た。


「こっちだ!!この方角はまだ火の手が上がっていない!!」


樹上からソラカゲが指差す方向を見るとまだ炎が回りきっていない場所があった。


「ほらお前達!!行くぞ!!」


カエデとマコトが居る場所の前方に降り立ち先行するソラカゲ。

カエデもマコトの手を引き走り出す。

必死に走る三人…

だが少し先に炎が発する明かりに照らされた人影が独り立っている事に気付く。

その人物はかなり大きくざっと見積もっても3mはあろうかと言う身の丈だ。

おまけに太い腕と脚…体格も相当がっしりとしていた。


「!!…しまった罠だったか…まさかコイツのもとに誘導するために火が薄かったのか…」


仮に自分が火責めをするとしたら恐らく同じような事を思い付いたであろう…しかし急な事で敵の心理を分析せずに行動してしまったのは迂闊であった…悔やむソラカゲ。


「お初にお目に掛かる…それがしは『ファイナルサムライ』と申す…」


ファイナルサムライと名乗ったその人物…

顔はフルフェイスのヘルメット、額から上に向かって三又の槍の様に三方向に伸びた金の装飾はまるで旧日本の戦国武将の兜を連想させ後頭部にはまげを模した突起物がある。

身体は黒に銀の縁取りがされた陣羽織を羽織っており二の腕と大腿部は鎖帷子状、足先は足袋の意匠を取り入れたブーツを履いている。

腰には太刀と小太刀のセットが両側に下がっている、計四本の刀だ。

背中にも薙刀らしきものが装備されている。

しかし妙なのはどことなく全体から感じる印象がソラカゲに似ている気がする事だ。


「…へぇ…名乗られたからにはこちらも名乗るのが礼儀だな…

オレはソラカゲ!!宇宙人を地球から抹殺するものだ!!」


ソラカゲは低い姿勢を取り背中に背負った刀の柄に右手を掛け左手を横に伸ばす。

まるで特撮ヒーローがとる決めポーズそのものだ。


「…ソラカゲか…会いまみえてそうそうで済まぬがそこもとにはここで死んでもらう…」


そう言いながらファイナルサムライは腹の前で腕を交差させて腰の刀の柄に手を掛けると目にも止まらぬ速さで抜刀した。


「…二刀流か…それがコケ脅しで無ければいいが…な!!」


台詞の途中でソラカゲが一瞬にして間合いを詰める…彼が得意とする奇襲だ。

ジャンプして背中から抜刀した『村雨ビレッジ・レイン』をファイナルサムライの頭部目がけて振り下ろす。


ギャリィィィン!!!


ファイナルサムライは二刀をクロスし難なくソラカゲの渾身の一撃を受け止めた。


「何っ!?」


ソラカゲが後方に飛び退きながら驚嘆の声を上げる。

彼が驚いているのは奴に自分の斬撃が見切られたからでは無い。

村雨ヴィレッジ・レイン』がに驚いているのだ。

何故なら『村雨ヴィレッジ・レイン』は正式名称が『超振動切断刀』と言い、

刀身が目視が不可能なほどの超高速で振動して対象物を切断する。

刀身自体も超技術で鍛え上げられた特殊金属で硬度はダイヤモンドを超えるのだ。

それを受け止めるやいばなどそうそう存在する物では無い…有るとしたらその刀は…。


「…その刀…『超振動切断刀』だな…?」


フルフェイスのヘルメットで顔を隠しているとは言え、その声色からソラカゲの焦りがありありと感じ取れる。


「…フフフ…『超振動切断刀』がそこもとの専売特許だとは思わぬ事だ…

右の太刀は『三日月クレッセント・ムーン』…

左の太刀は『数珠丸ロザリィ・ビーズ』と申す…」


「何てことだ…」


ソラカゲは衝撃を受けた。

『超振動切断刀』は製造が極端に難しい武器なのだ。

現存する物は数振りしかないと言われている。

新たに製造されたとしたら話は別だが、製法を知っている人間はとある科学者と他数人…。


「貴様…その刀を何処で手に入れた?まさか一から作ったのではあるまい?」


「フッ…何故なにゆえそこもとにそれを語らねばならぬ?」


暫く二人は刀を構えたまま睨み合い微動だにしない。

ソラカゲは攻めあぐねていた…相手に隙が全く無いのだ…

この感覚は武芸者のみが感じ取れるものであろう。

ファイナルサムライ…恐ろしい敵が現れたものだ。


「…ソラカゲ…」


その後方からカエデにしがみ付きながら心配そうにつぶやくマコト。

じっと見つめているとソラカゲが僅かに振り向きカエデを目線を配ったのがが見えた。


『…分かったわソラカゲ…』


それを受けてカエデがマコトを抱え上げる。


ソラカゲの行動…それは強敵を前にしてやっていい行動では無かった。


「どこを見ている?!某を前にしてよそ見とは大した余裕ではないか!!」


ファイナルサムライはその巨体に似合わぬ素早さで一気にソラカゲとの間合いを詰め手に持った二刀を嵐の様に振りかざす。


「…くっ!!」


防戦一方のソラカゲ…徐々に後方に押され始める。

何とか剣撃を『村雨ヴィレッジ・レイン』で捌いてはいるが所詮一刀…

二刀流の手数に圧され次第に攻撃がかすり出し、忍び装束が切り裂かれ始めた。


「今だ!!行けぇ!!」


攻撃を一身に浴びながらソラカゲが叫ぶ。

二人の戦っている場所はいつの間にかカエデとマコトからかなり離れていたのだ。

力負けして下がっていたのは本当であったがソラカゲはマコト達を逃がす為、二人との距離が空くこの瞬間を待っていたのだ。


「ぬっ…!!」


一瞬動揺するファイナルサムライ…思わず背後に位置するマコト達に注意が行ってしまう。


「よそ見はお前もだろうが!!」


隙を突いてソラカゲが棒手裏剣を三本放つとファイナルサムライの鳩尾に命中、

棒手裏剣に仕掛けられている爆弾が作動する。


ドオオオオンンン!!!!


爆煙が上がりソラカゲとファイナルサムライの姿を包み込む。

それを振り返りもせずマコトを小脇に抱えたカエデが一心不乱に走る。


「…カエデ!!待って…!!ソラカゲが!!ソラカゲが!!」


『駄目よ!!これはソラカゲの命令なんだから!!マコちゃんを逃がせってね!!』


先程ソラカゲとカエデが目を合わせたのは一瞬であった…

その一瞬で意志の疎通をしたと言うのか?


「そんな~!!オイラ…オイラ…!!」


マコトは悔いていた…。

あの口喧嘩はどう考えても自分が悪いのに素直になれずにソラカゲに謝れなかったことを…。

カエデに抱えられて高速移動しているせいで振り向くマコトの目から涙が溢れ後方へと飛んでいく。


『………あっ!!』


林道を曲がったところでカエデが急停止する。

何とそこには宇宙人兵士たちが数十人銃を構え待ち構えていたのだ!!

そして横一列に並ぶ兵士の後ろに一際大きな異形の人影がある…。


「ようこそ!!鉄の乙女に可愛らしいお嬢さん…私はサッポロエリアの責任者、ラムゥと申します」


ラムゥは人型のロボットに乗っていた…いやこの場合パワードスーツと呼んだ方が良いかも知れない…頭だけが外に出ていて身体は鋼鉄製の鎧に包まれており肩に当たる部分から機械の腕が四本、そして下半身から脚が六本生えている。

人型から逸脱したそれは見るからに不気味であった。

これのお蔭で本来小柄なラムゥが4m近い身長になっているのだ。


「さすがにこの作戦で成果を上げなければ私の首も危ないのでね…大人しくここで死になさい」


ニタニタと笑うラムゥ。

自分が絶対有利な状況で慢心しきっているのだ。


『アンタの事情なんて知らないわ!!私が大人しくやられると思っているの!?』


マコトを傍らに下ろし、カエデが胸の装甲を中心から観音開きに開く。

すると胸の部分と開いた蓋の裏側にびっしりと先端の尖った小型の弾頭が詰まっていたのだ。


『ほらほら!!当たると痛いだけじゃ済まないよ!!死んじゃうよ!!』


カエデが弾頭を全段発射!!弾頭は煙を噴射しながら荒れ狂う様にばら撒かれる。


「うわああああ!!!!」


「ぎゃああああ!!!!」


悲鳴を上げ逃げ惑う兵士…

次々と弾頭の餌食になる兵士たち…

パニックになり銃を乱射する者もいたが仲間を撃ち殺してしまったりと数を減らしていき、とうとうすべての兵を排除してしまった。


『どんなもんですか!!私だってやれば出来…』


「カエデ危ない!!!」


『えっ…?きゃあああああ!!!!!』


爆煙に紛れてラムゥのパワードスーツがカエデの後ろに回っていたのだ。

太い鋼鉄の腕で薙ぎ払われるカエデ。

その威力で吹き飛ばされ立ち木に衝突してしまった。


『…マコちゃん…逃…ゲ…テ…』


弱々しくマコトの方に手を伸ばすが力尽きて動きが止まり腕が地面に落ちる。

顔のバイザーから光が消え完全に機能停止してしまった。


「カエデ~!!」


マコトは直ぐにカエデのもとに駆け寄り彼女の身体を揺さぶるが全く反応が無い。


「ハハハ…何だ…簡単じゃないですか!!最初からこうしていればよかったですよ!!」


ラムゥは機械の足音をさせながらマコトに迫った。




ソラカゲとファイナルサムライの戦いは続いていた。

先程の爆発でファイナルサムライの胸の装甲は砕け散り内部も少しではあるが焼け焦げていたが全くダメージにはなっておらず、身のこなしに何ら影響は出ていなかった。


「やってくれたな!!いささかそこもとを侮っていたわ!!」


相変わらずの二刀流の猛攻!!

だが俊敏さではニンジャであるソラカゲの方が上回っている。

ファイナルサムライがヒートアップしているせいか剣裁きが荒くなり正確性に欠けていて逆に先程よりかわしやすくなっていた。


「おのれちょこまかと…!!」


遂にしびれを切らしたファイナルサムライが二刀を上段からソラカゲに向かってVの字になる様に一気に振り下ろしてきた。


「好機!!」


地面に突き刺さる二振りの刃…間一髪ソラカゲは飛び上がりファイナルサムライの顔に飛び付くとクルリと背後に回り首元に『村雨ヴィレッジ・レイン』を突き刺そうと下向きに構える。


「甘いわ!!」


何とファイナルサムライの肩甲骨辺りの位置からやや細めの機械の腕が飛び出して来てソラカゲの背中を掴み引き剥がしながら後方へと放り投げたではないか。


「チィ…隠し腕か!!」


難なく空中で後方回転、体勢を立て直し着地する。

睨み合う二人…。

お互いの距離が有る程度開いてしまった上に疲労もありそこから二人共攻めあぐねていた…その時。


「お~っとそこまでですくれないのニンジャさん…!!

これが見えますか?」


ラムゥが例のパワードスーツで現れた。

右手には何とマコトが捕まえられているではないか!!

しかも鉄のツメで首を絞める様な形で掴んでいるのだ。


「………」


無言で大きく息を吐くソラカゲ。

戦闘態勢を解きラムゥの方を睨む。


「邪魔立てを…」


ファイナルサムライは誰にも聞こえない位の小声で呟いていた。


「さあ武器を捨てなさい…ほら早く!!」


「…ぐっ…あ…」


マコトを掴んでいる爪に力を籠めるラムゥ。


「…分かった!!今捨てるからマコトには手を出すな!!」


ソラカゲは『村雨ヴィレッジ・レイン』、『種子島シード・アイランド』を身体から外し少し離れた地面に放り投げた。

そして次々と懐から手裏剣、弾丸その他諸々の武器や防具を地面に落とす。


「何してんだよ!!オイラに構わずコイツらを倒しちゃえよ!!」


「そんな訳に行くかよ…ここでお前を見捨てる位なら最初から助けちゃいねぇよ…」


両手の平を上に向け首をすくめるソラカゲ。


「バカヤローーーーーーー!!!」


本当は謝りたかったのに…マコトは心底自分の性格を恨んだ。


「コラっ!!勝手なおしゃべりは止めなさい!!…

先生はこちらに来てください…おっと!!ニンジャさんはくれぐれも動かぬように…」


「………」


ファイナルサムライは無言でラムゥの横に移動する。

心なしか不機嫌な様子だがラムゥは意に介さない。

自身が着ているパワードスーツを操作してマコトを掴んでいる腕以外の三本の腕を変形させた。

それは見るからに大型の銃火器の類であった。


「名残惜しいですがここでお別れです…御機嫌よう!!」


言うが早いか三丁の銃火器が火を噴く!!

大きな発射音と爆発音が辺りに轟いた。

ソラカゲのいる場所は着弾で爆炎と爆煙が上がり何も見えない。


「ソラカゲ~~~~~!!!!!」


マコトの涙ながらの絶叫虚しく銃撃音は暫く止む事は無かった。


やがて銃声が鳴りやみ煙が晴れるとそこにはバラバラになったソラカゲの装備品が散らばっていた…。


「うっ…うわあああああああっ!!!!ソラカゲ~~~~~!!!!」


煙が燻る中…マコトの悲痛な叫びだけが辺りにこだました…

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