ホラーだと引かないで! 寧ろファンタジー系の冒険譚に近い。

作者はジャンル選定に悩んだと思います。ファンタジー系が近いけど、ファンタジーじゃないかなぁ。
初老のオッさんが強引に喩えるならば、40年前に一世を風靡した菊池秀行先生の九十九シリーズ。あれを青少年向けにアレンジした感じの伝奇小説です。
実際、ヒメミコ伝シリーズの一作です。投稿時期から推察するに、本作が最初みたい。
青少年向けとは言え、手を抜いてはいない。私自身が古代日本を題材に書いているので分かるのですが、登場する有名な歴史人物を能く調べて、勘所を抑えてます。中世以降についても、きっと同じでしょう。
カクヨム投稿作品の中ではソコソコに面白く、もっと注目を集めても良い作品です。
ただ、個人的には菊池ワールドと比較してしまうので、星の数は辛目。最初の幕末期のエピソードは雰囲気満点なんですが、舞台を現代に移して登場人物の移動手段が新幹線や車になると、ちょっと作品に浸り切れなくて…。