貧乳性魔-マヒナ-にごちゅうもく!

3話からぐっと面白みが増す!
要はマヒナちゃんですかね。

まず注目したいのはマヒナちゃん。
彼女の登場から、作者さんの味がぐっと出てくる感じでした。

魔王であるパパさんへの態度、言葉遣い。
人によっては「当り前」かもしれませんが、彼女の登場シーン。第一声の後、魔王に膝を着くシーンから良い。

王と従者の関係。
そういった書き方が得意なんだろうなと読み取れ、そういった主従関係を安心して読ませてくれます。

設定の『家族で異世界転生』
これも面白いです。

どことなくナルニア国物語を思い出しました。
ナルニアは確か兄弟で、イセカーは家族で。

父、母、姉、弟。
この家族関係がナルニアのような物語とは違った、例えば「親子」だからこそのトラブルや物語の展開、役割分担での物語の進行を期待させます。

文体は読みやすく軽やか。
けど、細かい小技が光っている。

例えば――
・主人公達の苗字「伊坂」をマヒナに「イセカー」と聞き取らせる。それが更に、異世界の言葉で「イス」と「エーカー」という言葉になる。

・上記にも書いたけど、マヒナとの主従関係の描き方の巧さ。

重くない文体なのに、会話やちょっとした態度の書き込みで、物語の世界観を膨らませられる。
これは、この作者の「巧さ」の一つだと思う。

☆主従関係の描き方の巧さ
☆軽やかな文体で、読者の想像力を膨らませる力
☆家族で異世界転生という設定

このあたり、とても良いと思います。

あ、あと4話のラストは好き。
魔王にいいとこ見せようとしてこどもの前で敵にキス。
そうだよなぁ性魔だもんなぁ。ここはとても好きかったです。

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