妻が死んだので、その姉と再婚してみた

作者 雪車町地蔵(そりまち じぞう)

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★★★ Excellent!!!

見事なホラー作品です。

亡くなる前に妻に、再婚なんてしないでね、と頼まれていた男。
しかし、痩せ細っていく男を見かねた妻の姉が世話を焼いてくれるようになって、二人はいつの間にか好き合うようになる。
そうすると、妻の骨壺がなにやら奇妙な様子だと姉が訴えかけてきて、というお話。

最後まで読むとそのホラーの深さに、足を取られてしまうかもしれません。
既婚者ほど、夜に読むほど恐ろしいかもしれないですね。
ゾワっとするこの感覚を是非ともみなさん味わってみては?

★★★ Excellent!!!

ひとつ。物語が完結していること。
これは『完結』の体裁を保っているという意味ではなく、完全な起承転結を描き切っていると言うことである。

何故なら、物語が完結していないと『ホラー』は描かれていない可能性で読者を怖さに陥れるからだ。

ふたつ。対処法を書くこと。
もしも読者が読んだ心霊体験、恐怖体験に遭遇した時、その対処法を知っておかなければひどいめにあう。こわいめにあう。

読んだ後、得体の知れないものの存在を知った読者のために対処法を書くことは絶対必要だ。

みっつ。描かれたホラーが読者とは関係のない乖離した存在だと明示すること。
恐いものを読んだ、見た、知った後に『安心感』を得る方法。
それは、これが自分とは関係のないものだと思うことだ。

そうすることにより読者の日常が恐怖に貶められることはなくなるからだ。

だが、この物語はその三箇条を満たしていない。
安心して恐怖に沈むといい。