F-※むしろB

 両足を肩に掛けられ、その間で動く派手な翡翠色の髪を、力の入らない手で掴む。


「はぁっ……んっ」


 あわいを広げられ、その上の方にぷくりと起つ小さなそれを、ゴルベット隊長の厚い舌先で嬲られる。

 強く、弱く、ちろちろと舐められ、切ない吐息が止まらない。

 快感に緊張を強いられる体は、どこもかしこも力んで、どうしていいかわからず泣きたくなる。


「フィリ……ウス……っ。フィリウス……んっ」


 間を広げていた彼の指先が、ひと撫で入り口を行き来すれば。クチュリと湿り気を帯びた音がする。


「よく濡れている。いい子だ」

「ばっ、ばか……ぁっ」


 くちゅり、くちゅり…………


 何度も指がそこを撫でてから、つぷぷっと指が一本中に入ってきた。

「んんんっ」

 はじめて受け入れる異物の、なんとも言えない感触に身を捩る。

「熱いな」

 慎重に指を中に推し進め、ゆっくりと引き抜き、もう一度ゆっくりと入れてくる。

 そのじりじりとした感触に、全ての感覚がそこに集中する。


「わかるか? 俺の指を、お前の中がぎゅうぎゅうに締めてくる。ほら、抜こうとすると、それを嫌がるように、ぎゅっときつくなるんだ」


「し……っ、知らない、わよっ……んんんっ! あっ、あっ、やぁ……んっ」


 抜き差しされる指の速度が上がり、身もだえる。

 熱が上がる、下腹部が熱くなる。

 指に翻弄されるそこからとめどなく体液が溢れる。


 身を起こした彼が、のしかかってきた。

 

 間になにかがあてがわれる。


「ツカサ、俺の嫁になるな?」


「――ちょっ、告白すっ飛ばして、プロポーズ?」


 目を丸くするわたしを、彼の真摯な視線が見下ろしてくる。

「ああ、恋人になってくれなんて、悠長な事は言わねぇよ。どうなんだ? 嫁になるか、ならないか」


 腹を括れと言ってくる視線と。わたしのぬるぬるのアソコの入り口に擦りつけられる、熱の塊。

 どうしよう、どうしようっ。

 混乱するわたしの顔の横に肘がつかれ、彼の顔が近くなる。

「了承すれば、俺をお前にくれてやるよ」

「あ……っ」


 ツプリ


 入り口を撫でていた彼の先端が、ほんの少しわたしを割り開いて、侵入した。

 それ以上入らないように、大きな手で竿を握り、くちゅりくちゅりとほんの先端をわたしの中に埋めて揺する。


「ほら、体が熱いだろう? お前が求めるなら、その熱から解放してやる。頷け」


 彼だって、媚薬が作用してるくせに。そんなふうに、わたしを脅す。

 熱い涙が枕に零しながら、頷く。


「な、る。フィリウスの、嫁に……だから、フィリウスを、頂戴」




「ああ――溢れるほど、くれてやるよ」 




 額に汗を浮かべ、苦しそうで嬉しそうな笑みを浮かべた彼は、握っていた自身の竿から手を離すと、その手でわたしの片足を持ち上げ、ゆっくりと腰をすすめてきた。




 


 

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