名もなき学園　短編

　高１の春、桜が咲いていた入学式の１週間後に部活の紹介があった。体育館でいろいろな部活が、その部活内容などをアピールして新入部員を呼び込むっていうやつだ。全校生徒が集まって高２以上が部活紹介をするので、学校全体の一大イベントでもある。
　
　いろいろな部活があるので紹介の仕方も様々で面白いものばかりだった。例えば、バスケ部はバスケを紹介するのかと思ったら、バスケで培った体力を生かしてダンスを踊っていた。すごくキレッキレだったのだが、バスケの話は最後までなかったくらいだった。

　そんな中で、舞先輩はどんな部活に入っていたのかというと、文化部でいうところの大本命ともいえる文芸部であった。当然、普通の高校なら人が多い部活であったりするが、自分が入った高校はスポーツ推薦が盛んな学校で一般入試で入る…続きを読む